カテゴリ:第四章 4-481 ~ 560 話
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ゆうすけ 「本当にそれだけか? なら、太陽系が衰退してからでも遅くはないんじゃねーのか?」 エルニーニャ 「うむ、 急ぐ理由は別にある。 長周期彗星、ご存じかね? 地球上ではそう呼ばれていると聞いているが。」 ゆうすけ 「公転周期別に分けられている。200年未満を短期、それ以上のが長期。 非周期を含める含めないはあるが 近年、100万年を超える周期の彗星が発見さ れた。」 エルニーニャ 「そうだね。でも残念だがそんな彗星は五万とある。地球ではやっと1っ見つかっ たってことだ。」 ゆうすけ 「違う。 見つかっている長期彗星の数は2000を越えている。100万年を超える付近だと 具体的な周期の数字が分かったのがそれ1っということさ。 だが・・・・、 長期・非周期彗星は軌道が長く、通過する惑星の数が多い。その為、ちらばる 巨大惑星の引力に影響を受けやすい。 そっか、それに何か関係するってこと か。」 エルニーニャ 「ご明算☆ 我々が C/2795-GX2300 と名付けている彗星がある。 こいつが厄介 なのだよ。 今こちらに向かっている彗星だが、次にこの太陽系を通過する時 に、太陽系の一番の質量があり・・・・」 ゆうすけ 「太陽系を今の姿にした いわば太陽系の【大王】的存在の惑星、木星か。」 ラニーニャ 「なんだい、こいつ・・・。」 エルニーニャ 「そうだ。その木星により軌道が変えられてしまう。その結果・・・・」 ゆうすけ 「きさまらに何らかの不都合が起きるって訳か。」 エルニーニャ 「そういうことだ。」 ゆうすけ 「なら、お前らの名付けたその C/2765-GX2300 彗星を 直接破壊すればいいだろ。」 ラニーニャ 「よくスラスラと言えるね。あたいは覚えられん・・・。 だが、そうはいかない んだよ。」 エルニーニャ 「実はその彗星のお蔭で助かるってことなのだよ、軌道が変わらずに推移してさ えくれればね。」 ゆうすけ 「くっ、そういうことか・・・。それを生かさないとか・・・。」 ラニーニャ 「一番は木星が邪魔、破壊すれば太陽系のバランスが崩れ、結果太陽系が滅ぶ。」 エルニーニャ 「その際、お隣のアンドロメダ星雲にとっても困る事が起き始めてしまう。それが 他の銀河に悪い連鎖を引き起こしてしまうのでね。 我々の計算では、今、木星 を含め太陽系を破壊することが、宇宙全体にとって最良の選択になるって訳けさ。 納得したか?」 ラニーニャ 「だから破壊するために、忘れ物を探し出さなきゃならないのさ。」 セルフィーもこういちも、話を聞いているだけ。 ゆうすけ 「手を付けない事が、宇宙の自然にあるべき姿じゃないのか?」 エルニーニャ 「正論だ。 だが、君達の生活の場でも、自然のあるべき姿のまま生活しているかな? 津 波がくるなら防波堤を作る。土砂崩れがあるなら土留め、落石防止策をする。 川が氾濫するなら堤防を作る、高くする。 自らの手で防ぐ手立てを講じることが出来るなら、出来ることで自分たちの生 活を守ろうとする。 当然のことだ。」 『当然よね。そう、私たちも自分たちの生活を守る権利があるわ。』 全員の目線が声の主に注目する。 そこには、チャイナドレスの裾から横に片足をスッと伸ばし、腕組みをした一人の 女性の姿が。 そして、 『この地球を、貴様らの手に掛けさせはしない!』 再び全員の目線が別の場所の声の主に注目する。 黒い衣装を身にまとい、こちらも腕組みをし『ラニ』を睨みつけている男。 エルニーニャ 「[スピード]と[力]が増えたか。 ずいぶんな自信だな、キミ達は。」 こういち 「この地を守る、それだけさ。」 ラニーニャ 「なんだか、次から次へと現れて、言うのはそんな事かい。 小さいね。」 エルニーニャ 「守るモノの規模、視野が異なる。 致し方あるまい。」 イルミナルディー[秘密結社]ミカール 「エルニーニャ様、ラニーニャ様、この者共はこの地における一番の強者共に ございます。」 ラニーニャ 「たかが風持ちってだけだろ~? 別に。」 イルミナルディー[秘密結社]ミカール 「は、はぁ・・・まぁ・・・・。」 ラニーニャ 「でぇ、守るためにあたい達とやるってのかい? こいつら。」 イルミナルディー[秘密結社]ミカール 「おそらく左様かと。 ただ、この者共、三獣神の青龍・白虎、並びに 黄龍道 (元)元帥をも倒した実績を持ち・・・」 ラニーニャ 「何っ !! を倒したヤツらだとっ!」 エルニーニャ 「ふっ、それは面白い事を聞いた。 大したモノだ、褒めてつかわそう。 この地に、それらを倒せる者がおったとは。 守るためにさぞ必死であった事であろう。 それで自信満々か。 ならば『ラニ』、少し遊んでやれ、退屈していたであろう。」 ラニーニャ 「あいよ、いいって言ったよね、後で『やっぱヤメ』なんて言うなよっ!」 セルフィー、こういち、和恵、Ryuichi が瞬時に構えた! エルニーニャ 「話も聞きたいし名も聞いておらん者も、ほどほどにな。」 ラニーニャ 「ハァっ もぅ遅いっ!」 手を伸ばし指で指し示す様に、セルフィーに向けて閃光と共に発射した! ピシューーーーーー========> セルフィー、前後に足を構え 見えない盾を前に防御態勢! が、 === ☆ピシッ ========> 細くて超新星のような色をしたビームが、防御の盾を突き抜けて右の肩を貫通した! 『ぐわっ』 ( 右肩を押さえながらその場に転げて倒れ込む ) 続けて和恵と Ryuichi に向けてもお見舞いした ラニーニャ! ピシューーーーーー========> ピシューーーーーー========> こちらは難なく交わし、ラニーニャに向けてそれぞれがもの凄い速度で走り込む! 和恵姉さん 「お嬢ちゃん、そんなんじゃ当てられないわよ!」 ラニーニャ 「くっ・・・」 『ラニ』は、伸ばしていた左手の手首を立て、体を半身にして右手を後方に肘を曲げ 上方にかざした。 その瞬間! 消防車から放水したかのような、猛烈な水圧の 直径50m のジェット噴射の水壁が、 突如2人を襲うっ! ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≫ >>> 見たことのない水圧とその面積と質量! 既に『ラニ』間近に位置していた2人は 回避する間もなく完全に飲まれてしまったっ! ゆうすけ 「うわっ !! 」 和恵姉さん ( !? ) こういちは微動だにせず目視したまま。 ジェット噴射のような突然の水圧、それを止めた『ラニ』。 次にこういちに目線 を向けた。 そのこういち、 こういち 「おいらとやるのはまだ早いんじゃない?」 ラニーニャが慌てて2人に再び視線を向けるとそう、飲まれた2人、打ち付けられ た位置より 50m 後方で、和恵は前後に足を踏ん張って手の平を顔の前でクロスさせ て広げており、Ryuichiは両腕を顔の前に立てた姿でこらえていた。 それを見た『ラニ』、 ラニーニャ 「なんだとっ !! 」 -つづく- (やっべぇ~・・・・) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 ● 第一章 1 話 へ ● 第二章 TOP へ ● 第三章 TOP へ ● 第四章 TOP へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年11月10日 10時40分55秒
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