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あのダートの記憶

2016年09月17日
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昭和58年1月5日の金杯(東)より。
この昭和58年というのはNHK朝の連続ドラマ小説でおしんが放送された年だそうだ。おしんは私も大好きで、全話をみたものである。長谷川たかさんが好きで(あの男勝りな性格と、それでいておしんを思いやる優しさが上手くマッチしていた)、おしんが髪結い修行している時が一番好きだったかも。それから出髪で生計を立て、結婚し、子供服専門店として成功していこうかという矢先、関東大震災が起こってしまう。そこから戦争、コンピュータへの時代の流れと、ある女性の一代記の中で昭和の激動が全て描かれている素晴らしい作品。日本はこの根性を忘れてはならないと思う。
そんなこの年の競馬の幕開けは中山競馬の金杯(東)。ハンデ戦らしく、荒れる金杯は昔も今も一緒。だが、55年に中山に金杯が移ってからは固い決着となっていたが、どうもこの年は様子が違う。オープン馬が一頭しかいないのだ。16頭立てで行われたレースだが、他15頭は全部1300~1800万の条件馬。それでいてハンデ戦とあらば、混戦必至。唯一のオープン馬も2000m向きではないだけに、いかに条件馬の中に光るモノがあるかを見つけるかというのがこのレースの焦点であった。ここでは13番人気で3着に入るヤマトデンゲキの好走要因を探っていきたいと思う。
結果も出しつつの回顧となるが、前走条件戦以外で好走している、特別戦勝ち馬は全て負けることとなる。敗戦理由を明確にしながら、何故条件戦出走組を買わないといけなかったのかを考えてみる。まず唯一のオープン馬ピュアーシンボリは明らかな距離不足。2000mで距離不足というと現代の競馬では事例も少ない(アムールブリエぐらいか)が、昔は多くあった。ピュアーシンボリはステイヤーズSを勝つことになるが、その前は新しく出走した順から、2500mの目黒記念(6着)、天皇賞3200m(14着)、毎日杯2000m(12着)となっている。注目したいのが、一番条件が緩和されているだろう毎日杯での12着。スローを逃げたにも関わらず2秒1差の大敗は、ステイヤーズSのような極限までの粘り競馬にならなかったからであろう。よってこの距離、まして58キロでは買えないだろう。福島記念を勝ったネオキーストンはここでは14着と大敗。福島記念は0秒4差での快勝劇だったが、2着はこの金杯にも出ているダイワラーク。ダイワラークは11番人気で2着であったが、ここまで人気がなかったのは、同馬は400万を勝ってからの出走であり、荷の重さが懸念されていたからである。これではいくら福島記念に勝っていようが、レースレベルを疑わないとならない。この戦績を除くと、オールカマーは10着大敗、初秋S(1300万条件)勝ちということになる。1300万条件特別勝ちだとヤマトデンゲキとて同じ。ただ単に福島記念勝ちという実績にとらわれて買った方も多いと思うが、同レースに出ているダイワラークの馬柱を見れば同レースのレベルの低さは一目瞭然。まして57キロでは格好の危険な人気馬となり得てしまっていた。ターコイズSを逃げ勝ったのがピアレスレディ。G1エリザベス女王杯以外は400万、800万、ターコイズS1着と好成績。今回も3番人気に支持されており、デキの良さを生かして一気に戴冠を…といきたかったところだが、15着大敗している。その理由としては展開面で不利な点、斤量52キロ、抜けた馬ではなかったという3点だと考える。まず展開面を考えると、このレース、逃げ・先行タイプが非常に多く、その中でも自己主張が激しい馬も散見されていた。そんなメンバーで前走のターコイズSのようなスローペースに持っていくことは不可能である。それに加え、400万条件時と前走でそれぞれ2番手、逃げという競馬をしているが、基本は差し馬ではないかと思う。錦秋Sで見せたハイペースを中位差し切る競馬は差し馬としての能力の一端であるし、エリザベス女王杯の競馬もいつもより後ろから終いだけに徹してそれでも7着まで持ってきた。ここも前走を良いことに前を主張しそうな感があり、そうなるとハイペースに潰されて明け5歳という若馬の脆さが出てしまう。まして52キロだと単純に牡馬換算だと54キロ。苦しい競馬になるはずだ。そして管理する大和田師の「重賞といってもそう抜けたオープン馬がいるわけでもない」とのコメント。同馬も1800万の条件馬である。ではこの馬が師の言葉を借りて”抜けた条件馬”ではあり得るのか。それは、イエスともノーとも結論付けできない未知数だったであろう。ここが試金石だったのである。結果は15着と大敗してしまうのだが、スローペースのターコイズSを逃げ切っただけの牡馬換算54キロに全幅の信頼を置けるかといえば、そうではないだろう。展開、斤量、そして抜けた条件馬だったのかを当てはめれば、同馬が人気なら別の良いモノを持った馬を買ったほうが良いだろうということになる。
以上、前の節で唯一のオープン馬と3頭の特別勝ち馬に難ありの烙印を押したわけだが、では13番人気ヤマトデンゲキの買い要素とは何だったのか。ハンデ、レース展開、光るモノ(=東京2400m1300万条件勝ち)から解説していきたい。まずハンデだが、実に多彩なハンデのつけ方で10通りもあった。16頭中同馬が背負った52キロ以下は5頭で、前述したピアレスレディを除くと4頭である。これが意味するのは非常に大きく、同じ条件馬同士の戦いであるならば、もちろんのこと斤量は軽い方が良い。ましてヤマトデンゲキは1300万条件を勝っており、1800万条件に身を置いている馬である。4頭中、1800万条件は2頭しかおらず、そのうち1頭もレースレベルの低い400万条件を勝ったばかりで福島記念2着として本賞金を重ねたダイワラークであるから、一番斤量で恵まれたのはヤマトデンゲキということになる。斤量を最大限に生かした格好だ。後はレース展開と光るモノであるが、こちらは同時に見ていきたい。レース展開は前述したように前がかなり速くなりそうで、後方に有利になりそうであった。溜めれば実力以上のものを発揮してくれそうな事が陣営のコメントにも表れていた。以下は山田助手のコメントである。「自分のペースを守れれば実に鋭い脚を使う馬だが、まだ気性的に子供だから全面的な信頼は置けない」とのこと。ヤマトデンゲキは内枠であったし、溜める競馬には最適で、前に馬を置ける展開は自分のペースで走れる裏づけになる。これに斤量の恩恵があるのだから、同馬のベストパフォーマンスを発揮できる舞台になっていたであろう。前々走で1300万条件を勝った時も同じような条件。ここで中団にいた同馬は4角で3番手に取り付き、差し切ってみせた。この時も52キロで淀みないペースを自分のペースで行き、山田助手の言う実に鋭い脚を繰り出してみせた。私の言いたい光るモノとはこのことなのだ。まだ気性的に子供ということで斤量が増えると前走のように脆い。自分の競馬で自分の差し脚を使えば好勝負になるのは前々走で実証済み。良い条件が揃った同馬が、低人気を覆して見せた。
全てが上手くハマってくれたヤマトデンゲキ。自らの”光るモノ”=自分のペースを守った実に鋭い脚を十二分に出した結果であることは言うまでもない。この後、おしんが生きる激動の昭和の時代のドラマが放映される。まさにおしんが生きた時代は日本国の、大和の駆け抜けた電撃の時代だったのかもしれない。






最終更新日  2016年09月17日 13時57分06秒
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