2008/02/13(水)00:04
リュック・ベッソン「レオン」
『海面を滑るようなカメラのアングル、すると眼前に森が広がる。森を越えると、そこは大都市マンハッタン。ここがニューヨークか?と、一瞬、目を疑う。ニューヨークをこのようなとらえ方をした映画が今まであったろうか。この冒頭のシーンでもう映画に引き込まれていた。殺し屋と孤児となってしまった女の子の物語。』
私の本(エッセイ)からの抜粋です。
ボーイッシュでありながら小悪魔的スレンダー美少女、ナタリー・ポートマン。彼女は、この作品に出演し、ブレイク。以降、美少女的ヒロインを演じながら数々の作品に出演し、小柄なまま立派な女優になりました。「ビューティフル・ガールズ」、「スター・ウォーズ」のアミダラ王女、「クローサー」などなど。ジャン・レノもこの作品のヒットでフランス映画俳優から世界スターの仲間入り、「ミッション・インポッシブル」や「ゴジラ」のハリウッド作品にも出演するようになりました。もちろん、リュック・ベッソン自身、この「レオン」で世界的名声を手に入れ、大宣伝のわりに大いにこけた「フィフス・エレメント」を作れたし、それが、のちの「ジャンヌ・ダルク」という傑作に結実していく。監督と主演の才能がみごとにアンサンブルされた傑作。それが「レオン」なのです。
最近も海面を滑って大都市マンハッタンにたどりついてはじまる作品がありました。「アイ・アム・レジェンド」です。きっと、「レオン」の冒頭が気に入ったのでしょうね。
お薦め度
「レオン」★★★★☆(90%)