|
テーマ:読書(8433)
カテゴリ:読書
有川ひろ(有川浩)の何が魅力なのだろう。 エッセイであるとされる「倒れるときは前のめり ふたたび」を読んだ。 この本の中で有川ひろの対局とされる作家として湊かなえが提示される。作風と人物が真逆であるということで、湊かなえは優しい人、有川ひろはおどろおどろしい人ということになる。 ちなみに湊かなえの「告白」を読んだときに、あまりに非情な結末にこの作家は読んではならないと思い、その後、一切読んではいない。また映画「告白」も見ていない。興味のあるキャスティングのドラマも原作・湊かなえと知った時点で見ることをやめた(初回だったと思う)
「倒れるときは前のめり ふたたび」のエッセイは私の胸を打った。いくつかの話で涙を感動を禁じえなかった。巻末の小説二作「彼女の本棚」と「サマーフェスタ」はどちらもとてもいい!特に「サマーフェスタ」は驚きがあった。それは、大学進学で田舎を出た女子は就職で正社員では戻れないということだ。私自身、映画好きも手伝って巨大スクリーンで映画が見られる都会志向であったから、田舎へ帰らない女子は都会志向だとばかり思っていた。今日の今日まで。ところが、本当は大学卒業後に田舎に帰りたい、戻りたいのに正社員としての仕事がないために戻れない、帰れないということだった。郷愁があったとしても、田舎には帰れないのだ。そのことを初めて知った。 ひとは自分のものさしでしか測れない。できることならいろんなものさしをたくさん持っていたいものだ、と思った。
有川ひろの心持が私にシンクロしシンパシィをいだかせるのではないか。“はちきん”(男勝りの女性)が潔し。 倒れるときは前のめり ふたたび [ 有川 ひろ ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.02.27 18:37:51
コメント(0) | コメントを書く
[読書] カテゴリの最新記事
|
|