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2024/05/04(土)23:50

読書レビュー 「エバーグリーン」豊島ミホ:著 双葉社

読書(439)

何で見かけたのか。 「エバーグリーン」を推奨しているのをネットで見て、読んで見た。 読み始め、なぜか高校生と勘違いし、中学生の話だと認識を新たにしながら読み進めた。 中学最後の文化祭、音楽をやりたかったシンはバンドを組むがイケメンボーカルに脱退されて空中分解。文化祭のステージに立つ夢かなわず、と思ったところでシンに大注目の漫画オタクの小柄な女子アヤコの震源により、アコギでひとり弾き語りでステージに立つ。 それから特に仲良くなった話でもないけれど、いよいよ卒業というときに10年後の3月14日午前10時にここ、田んぼの中のあぜ道での再会を約束する。 シンはミュージシャンとしてアヤコは漫画家として夢を実現していることを誓って……。 その10年後、約束の待ち合わせに行くまでの数カ月を綴った物語。 思春期、青春。 いろいろな思いがないまぜになった、まだ何も体験していなかった14歳。 経験をしてしまった24歳。 この淡い片想いの物語はティーンエイジャーの、ひいては若者の感情をつらつらと描き出す。 読者がうなづきながら、どこか心に少しの痛みを感じながら読む物語。 作者、豊島ミホは小説を断筆し、その後漫画となり、今は専業主婦らしい。 ブログなど綴っているようで、いつかまた小説に戻ってくるのだろうか。 ​ エバーグリーン【電子書籍】[ 豊島ミホ ]

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