この冬、ドラマをたくさん見ている。といってもすべてに目を通せるわけもなく、興味を抱いたものを片端から見ていき、合わない、おもしろくない、わからない…と思えるものは挫折、断念、視聴中止してきた。そんな中、今季、一番の傑作が「東京サラダボウル」ではないかと思っている。夜ドラ「バニラな毎日」もいい。「御上先生」」もすごい。そんな中、一番のお気に入りが「まどか26歳、研修医やってます!」である。毎回、泣いてしまっている。
今回見た第3話は働き盛りのアラフォー男性。妻と4歳になる一人娘がいる。腹痛を抱えていたが、病院嫌いな彼をようやく診察に連れてきたのが妻であった。親子三人仲睦まじい姿がほほえましい。検査の結果はスキルス性の胃がんであり末期に相当。手術できない手遅れ状態であった。長くて3~4か月。早ければ一か月の余命診断。妻は愕然となる。健康そうな姿から入院し、徐々に弱っていく、そして最後は臨終を迎える。この男性を演じるのはとても難しい。私なら演じきれないと思える難役である。その役を私が知らない俳優が演じていた。妻役の田畑智子は演技巧者であることを知っている。男優は小久保寿人という人であった。ググると蜷川幸雄主宰の若手演劇集団『さいたまネクストシアター』第一期生とあり、芸歴は長く数多くの作品に出演。単に私が知らないだけの実力派なのであろう。この「まどか26歳、研修医やってます!」第三話の死にゆく父親を演じた彼はみごとであった。私は泣きに泣いた。また、娘役の永谷咲笑もみごとであった。2歳から出演している実力派であろう。この子の父親が死んだ姿を見ながらの「パパ、寝ているよ。起きて。」(セリフは正確でない、申し訳ない)と言ったシーン。あまりに自然、というかリアルであった。4歳児、わかって演じているのか、わからないながら言葉を言っただけなのか。どちらにしても真にせまっていた。この彼女の言葉を身動きせず受ける死んだ父、小久保寿人は大変だったと思う。この後、彼が横たわったベッドを俯瞰で真上から撮るシーンがあり。これも身動き、呼吸一つできずに、大変だったと思う。死に行く一般人を演じてみごとであった小久保寿人にあっぱれを送る。
PROFILE | 小久保 寿人 KOKUBO TOSHIHITO | Ever Green Entertainment group