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2025.04.18
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テーマ:読書(9254)
カテゴリ:読書


『渥美清に逢いたい』 — 山田洋次 著 黒柳徹子 著 — マガジンハウスの本

対談した内容が2024年3月にNHK-BSにて放送され、収まりきらなかった内容と山田洋次監督が書き下ろした新作「男はつらいよ 寅次郎福音篇」(抜粋)を掲載。

このような対談番組もこの本の出版も知らず、たまたま見つけて読んだ。
映画「男はつらいよ」シリーズのファンである私は渥美清のエピソードを読むにつて、映画主演スターと思う以上に俳優としての才能にあふれた人だったんだと知れた。逆に東大卒の山田洋次監督がふつうの監督であることが知れた。もちろん一時は「男はつらいよ」シリーズだけでなく「幸せの黄色いハンカチ」に始まり、「学校」シリーズなども手掛けて松竹の屋台骨を支えた監督であり脚本家であったわけなんだけれど、それも渥美清という逸材との出会いがあってからであり、小津安二郎における笠智衆、黒澤明における三船敏郎、ジョン・フォードにおけるジョン・ウェインという名監督と名優の関係になぞらえ、山田洋次監督と渥美清という関係は才能を開花させる存在であった。それも山田洋次監督が渥美清を引き出したのではなくて、浅草のスターだった渥美清が山田洋次を監督に指名し「男はつらいよ」の関係性が出来たのではないかと類推する。この話が私には腑におちた。私には口上はうまいけれど寅さん以外の何者にも見えなかった渥美清であったけれど、それは渥美清=車寅次郎という唯一無二の関係が出来上がっており、それに染まった考えで見てしまっていたからであり、渥美清という人間を知らなかったからでもある。
さて、そんな渥美清は仕事と家庭を切り離しており、仕事場としても居所は知られていても住居は明かさなかったという。それは近年亡くなった田村正和も私生活を一切明かさなかったという。スターがスターであったから、そのスター性を維持するため、ファンを興醒めさせないためであろう。スターはスクリーンの中にだけ存在すればいいのである。SNSが浸透し何もかも暴露しようとする現代では難しい事なのかもしれない。
私の知らない渥美清、私の知らない黒柳徹子、私の知らない渥美清と黒柳徹子を知れてよかった。



渥美清に逢いたい [ 山田洋次 ]





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最終更新日  2025.04.19 16:25:01
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