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2025.06.13
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テーマ:読書(9445)
カテゴリ:読書



映画「グランド・ホテル」が話に出てくるとこの作品がグランド・ホテル形式で書かれたものだと思えた。

(Wikipedia参照:グランド・ホテル形式(グランド・ホテルけいしき)は、映画や小説、演劇などで、ホテルのようなあるひとつの場所を舞台に、特定の主人公を設けず、そこに集う複数の登場人物の人間ドラマを並行して描く物語の手法である)

グレタ・ガルボが出演した有名な映画「グランド・ホテル」に起因した用語である。

さて、グランド・ホテル形式と思えても登場人物5人(佐倉優美――悩める人気女優、三木本貴志――自暴自棄なスリ、高見光彦――新人賞受賞作家、森沢祐一郎――軟派な宣伝マン、志津子――人生の最期をホテルで…)の思い思いの考えをホテル営業最後の日となった一夜を書き記すのはおもしろいと思えない前半であった。読むのを投げ出そうかと思ったくらいだ。それでも読み進めたのは、乗り掛かった舟と思ったのと文学賞の授賞式について書いてあったからだ。新人賞受賞作家の件がなければ頓挫していたかもしれない。

読み進めるうちに、三鷹コウという作家の存在も私のペンネームに近く気になった(笑)。

そして、演技というか生き方に悩む女優・佐倉優美の思考の変化も興味深かった。SNS(ツイッター)に関する一家言も抗弁も一理あり、読み進める原動力となった。

と中盤は読書欲が増しておもしろく読み進めたが、終盤、主要人物がかわるごとに時空がとび20年、10年と異なった時がその節の最後にあきらかになるたびに混乱し、理解できないものとなってしまった。時を把握することをやめ、関係性が濃くなったことを理解し、読み終えた。

なんという本なのだろう。

この混然と整理されない終盤は意図して書かれたものであると思うけれど、良くなかったと思える。

善意と悪意の捉え方に一縷の望みを描いた作品である。



ヴィクトリアン・ホテル [ 下村 敦史 ]​​


ヴィクトリアン・ホテル (実業之日本社文庫) [ 下村 敦史 ]





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最終更新日  2025.06.14 00:39:32
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