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2025.06.17
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テーマ:読書(9443)
カテゴリ:読書



(以下、Amazonより)
人生がきらきらしないように、
明日に期待しすぎないように、
生きているあなたのために。
静かに心を温める3つの物語
愛情って、あたしなんかには手に負えないような気がする。
知ってしまったらあたしは逃げてしまうかもしれない。
身勝手な両親を尻目に、前向きに育った中学三年生のタマコ。
だが、大好きな祖父が老人ホームに入れられそうになり、
彼女は祖父との“駆け落ち"を決意する。
一方、タマコを心配する若い担任教師は、二人に振り回されて──。
奇妙で優しい表題作のほか、ダメな男の二十年ぶりの帰郷を描く「ソリチュード」、
独身の中年姉弟の絆を見つめた「ネロリ」を収録。
温かくて切ない傑作小説集。”
(以上、Amazonより)


アカペラ / ソリチュード / ネロリの3つの中編が収められている。

短編と長編しか書かなかった山本文緒の初の中編「アカペラ」に始まり、この作品の出来に味を占めて続けて中編を書き綴ったようである。
確かに上出来である。意表をつかれ感嘆するほどの内容であった。近親相〇まではいかないまでも限りなく近く異様な関係。恐れるほどの内容だ。レベル10の小説だと思う。
レベル1から10まであって、レベル10が最高値だとしたらレベル10の小説。それがこれら三作品である、と思う。

山本文緒という作家を知った時はすでに遅く、彼女は他界してしまっていた。遅ればせながら「自転車しながら公転する」を読んでたまげ、「無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記」を読んで死ぬまでに本を刊行したくて、でも書けなく、レベル3とか4の作品なら出せないと思ったので過去作を集め短編集として6作品ならなる「ばにらさま」を出した。「ばにらさま」は作品集として出していなかったレベル8とか9とかの作品をブラッシュアップしたものだと思う。苦境の中の壮絶な思いに打たれる。
そして直木賞受賞作の「プラナリア」を読んだ。

彼女への心酔から「アカペラ」を読んだ。
圧倒された。こんなじいさんと孫娘の関係があるのかと。そして孫娘の思いに打たれた。ありえない物語。すごすぎる。
「ソリチュード」一泊二日の取材旅行でこれほどの物が書けるものなのか。驚きである。これまたすごい。
「ネロリ」なんなんだ、この圧巻な物語は。病弱な引きこもり弟を抱えた、女ざかりの中年を過ぎようとした女性が退職に追い込まれた話に恋が吹き荒れ常識が通り、しかし予想だにしなかった弟の恋人(?)の秘密。内容が多く濃く、あっぱれというしかない。


アカペラ (新潮文庫 新潮文庫) [ 山本文緒 ]





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最終更新日  2025.06.18 22:01:14
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