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カテゴリ:家で見た映画
![]() (C)2023「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」製作委員会 大ヒットした映画をようやく見る。 タイムスリップものが好きでないのと今どきの特攻ものが本物を描いていないという先入観から見なかった。金ローで放送したものを家族が録画していたので、一緒に見る。 (家族曰く「期待したほどのものではなかった」) 泣き虫というか感情過多で泣いてしまう私にしては思ったほど泣かなかった。涙目になった程度。 あの花とは百合のことであれほど見事に咲き誇っている里があるとしたら映えスポットとして話題になっているから映画用に造成したのか、セットして作ったのか、それも見事に咲き誇っている百合の花を見るとすべてが造花なのではと思った。そのことを調べようとググると原作では百合が高校生ではなく中学生だと知る。中学生の方が良かったのでは。映画での改変は原作の良さを活かしてないのかもしれない。 数々の戦争映画を見てきて特攻映画でも1995年9月公開の木村拓哉主演の「君を忘れない」を見た時にも特攻隊の描かれ方に違和感を持った。本作も町中の飯屋に入りびたる特攻隊員たちの食事に強く違和感を感じた。しかし、「特攻の母」と呼ばれる鳥濱トメをモデルにした人物であるようなので、実際、このようなものであったのかもしれない。だとすればやはり描かれていた土地は特攻の出発地である九州であり、1953年6月公開の鶴田浩二主演の映画「雲ながるる果てに」が思い出される。原作は、海軍飛行専修予備学生として出撃して亡くなった青年たちの遺稿集『雲ながるる果てに 戦歿飛行予備学生の手記』である。この映画を見た時には特攻出撃までのうら寂しい基地での生活を描いており、華々しさも、意気軒高さもなく、すきま風吹くような寂しさを感じた。その思いがあったから、私には今日見た特攻隊員の飲めや歌えの食堂シーンは受け入れられなかったのかもしれない。 もっと情感あふれる恋物語を想像していたが、恋の言葉も愛のささやきもない。壮絶な空爆も一時だけで街を焼き尽くすように描かれていたのに、その後に平然と無傷の食堂があるので、なんとも理解しがたく思えた。 痩せた感じが精悍な若者に見えた伊藤健太郎に驚いた。 出口夏希はいい感じでみえた。 上川周作の硬軟使い分けた表現は絶妙。 津田寛治の特高に思えた警官ぶりはびっくり。 役者づいてる坪倉由幸の先生役は良かった。 なにかと出演する松坂慶子の活躍ぶりには驚く。 有名大ヒット作品を見たということで良しとしよう。 2023年/日本/127分/G 監督:成田洋一 原作:汐見夏衛 脚本:山田雅大、成田洋一 出演:福原遥、水上恒司、伊藤健太郎、嶋崎斗亜、上川周作、小野塚勇人、出口夏希、天寿光希、津田寛治、新井舞良、中島瑠菜、坪倉由幸、中嶋朋子、松坂慶子 お薦め度「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」★★★(60%) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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