|
テーマ:最近観た映画。(40986)
カテゴリ:映画館で見た映画
![]() (C)真藤順丈/講談社 (C)2025「宝島」製作委員会 妻夫木聡主演「宝島」を期待して見に行った。
「国宝」よりいいか悪いか。 見た結果「国宝」のほうが良い。 「国宝」の175分は息をつかせない見どころの連続。 「宝島」の191分は見どころは多いが必ずしも必要ではないのかもしれないシーンがあると思えた。 「宝島」と思って見始めたところ邦題「宝島」に英語題名”HERO’S ISLAND”と表示されて、「ななだ、宝島じゃないじゃん」と思ってしまった。 原作を読んでいないので登場人物を知らずグスク、ヤマコ、レイ、オンの4人の物語かと思ったが、早い段階でオンが姿を消し、3人の物語となった。 中盤から終盤にかけての激昂と慟哭の演技を妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝が見せ、圧巻の演技に飲み込まれる。オンの永山瑛太の登場シーンが少ないのは残念であった。 脇を固める塚本晋也や中村蒼の演技もすごかった。 演技以上にすさまじい暴動のシーン。やりたい放題に沖縄、琉球人を踏みにじる米兵たちに楯突いた時、とんでもない熱量で銃声にもびくともしない意気軒高で荒ぶる魂、実力行動は圧巻のうえにも圧巻であった。 知らなかった沖縄がある。 踏みにじられてきた沖縄がある。 反抗、抵抗してきた沖縄がある。 それらを絵としてスクリーンを通してみるとアメリカを嫌いに、いや恨みに思う感情が出てきた。沖縄の海と空と土地だけでなく、日本全国に散らばっている米軍基地周辺では空を取り上げられて日本の飛行機は飛べない。そんなことを思い出し怒りが増した。そして、地位協定の見直しに思いを馳せる。米兵と日本人は平等でないから。 米兵と日本人女性の混血児ウタが物語をややこしくしているが、ラスト彼はどうなったのだろうか。推察はできるけれど映画では明示していない。ひょっとして明示しているけれど説明がないので私にはわからないのかもしれない。 ヤマコ(広瀬すず)は3人の男から愛される。そうなってしまうことは悲しいようにも思える。 なにかのテレビ番組で見た米軍機が小学校に墜落した事故のシーンがあった。ここだ!と思ったのに長くない、もっと言えば経費も手間暇もかかったであろうに短いと思えた。もっといろいろと長々と描いても良かったのに…。デモのシーンも思ったより短かった。たぶんこれらは作品全体としての尺の都合と映し出すシーンのメリハリを考えてのことだろう。舞台裏を知ってるともったいなく思ってしまった。 2025年/日本/191分/PG12 監督:大友啓史 原作:真藤順丈 脚本:高田亮、大友啓史、大浦光太 出演:妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太、塚本晋也、中村蒼、瀧内公美、栄莉弥、尚玄、ピエール瀧、岸木幡竜、奥野瑛太、村田秀亮、デリック・ドーバー お薦め度 「宝島」★★★★(80%) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[映画館で見た映画] カテゴリの最新記事
|
|