ドラマレビュー 「波うららかに、めおと日和」
なぜこれがヒットしたのだろうか。たぶん時代性なのかも。昭和11年自由恋愛なんてなくお見合いが一般的だった。相手は海軍中尉。軍人とのお見合いなんて現代日本においては皆無。想像するしかない時代の話で強制的な婚姻において相手が優しい人であったなら、という思い。そして、見合いのきっかけが、その海軍中尉の人となり、行動に起因していて、過去の行動が優しく尊いもののようだったので、見ている人が優しい気持ちになれたからだろう。そして世間知らずの主人公二人が引き起こすもんちゃくがちょっとしたドタバタになりほほえましく映った。詳しくは描かれなかったけれど、友人である芳森芙美子(山本舞香)と深見龍之介(小関裕太)のお見合い、交際も心寄せ合い心温まるものであった。心がほっこりするドラマ。だから良かった。そして、美男美女が勢ぞろい。醜悪な面相の人は登場しなかった。なつ美(芳根京子)の郷の四姉妹は皆美しく、長女役の森カンナは長身で見栄えよく、芳根京子とは直前のドラマ「まどか26歳、研修医やってます!」で共演していた。次女役の咲妃みゆは元宝塚歌劇団雪組トップ娘役のスレンダー美人。妹役の小川彩は乃木坂46でセンターを務めた美少女である。母親役の紺野まひるも元宝塚歌劇団雪組トップ娘役であった。いやー、眼福、眼福。見ているだけで嬉しい。男優も主役・本田響矢は目鼻立ちのはっきりとした美形であり、しゅっとした二枚目・小関裕太とは対極。なつ美の幼なじみ役の小宮璃央は甘いマスクで長身。瀧昌の幼少期からの友人役の戸塚純貴はにぎやかし役で二枚目ではないがブサイクではない。なつ美を面倒をみている隣家の上官の妻・和久井映見のベテランの円熟した演技はみごと。いいドラマだったなぁ。