ドクター診察(2004.1.15)一見、小児科の診察室を思わせる部屋に、先生とアシスタントの女性が座っている。親は、先生の前の椅子に座らされる。 コウにはケースワーカーさんが付き添って、一緒に遊ぶ。 パーテンションの裏側におもちゃが置いてあり、そこから好きなおもちゃを持ってきて、診察室側で遊ばせるということだったが、コウはなかなかこっちにはやってこない。 数日前、小児科に行った印象が、まだ残っているようだった。 それでも、どうにか気に入ったおもちゃを持ってきて、そこで遊び始める。 その間、赤ちゃんの頃から現在に至るまでの質問が続けられる。 その合間に先生はコウを観察。 また裏側にいって戻ってこないコウは、突然お皿の上にたくさんの食べ物を山積みにして私に持ってくる。 ケースワーカーさんの話によると、むこうへ行きたくないというので、「お母さんにはいどうぞ」ってしてきてと言うと、素直にこちらに戻ってきたという。 それから、「これは?」攻撃。いちごを指差した時、ケースワーカーさんが「みかん」と答える。コウはちょっと黙って考え、「これはいちごよ」と訂正。 そこにいた大人全員が、「すごいね~」と褒めたものだから、コウは上機嫌。 そこで、先生が診断結果を話し出す。 「典型的な自閉症ではないね。コミュニケーションも偏りはあるけど、とろうとしているし、目が合わないということもない。さっきのいちごも、間違った答えをいっても怒るわけではなく、きちんと自分で言い直しているし、パニックを起こすこともない。始め、この部屋に入ったときは、嫌がる様子もあったけど、出たがるわけではなく、この中で遊びを見つけている。自閉症にみられる症状もあるが、項目は満たしていない。発達遅れが10ヶ月近くあることから、無理矢理今、診断名をつけろというなら、「軽度の知的発達遅滞」でしょう。これからの療育で、コミュニケーション力を高めていくことができれば、幼稚園も、障害児枠ではなく、多少手のかかる子として、健常児枠で入ることができるかもしれません。再診は就園のことを考えて、10月にしましょう。」 とのことだった。 親にとっては喜ばしい反面、療育センターでの対応は、渋いものとなりそうだ。 いわゆるボーダー児は、家庭でどうにかしてくれという感じがありありと伝わってきた。 診断がつかなかったにせよ、コウの会話コミュニケーション能力は、2歳児前半くらいのものでしかないし、偏った発達をしていることは、否めないのだ。そして、これから自閉性がどんどん出てくる可能性も否定できない。少しでも早い療育を望んだが、それは叶えられなかった。 ジャンル別一覧
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