Wandering Bunny

　仕事納めで検査件数を搾り、職場で掃除の虫になっていたこうさぎのママ。

　平穏に今日は終わらせれる・・・と思っていたところ・・・

　院内PHSが鳴った・・・

　「耳鼻科の助教授ですが・・・先日こうさぎのママDr.が紹介した患者さんなのですが・・・」

　ピキイイイイン！！

　
　不要な侵襲を患者さんに加えてしまったのでは・・・との不安がよぎる。

　普段私の診断はわりと神経質で、指摘しなくてもいいような細かいことまで所見に記載する傾向にある。


　「細胞診の結果、癌が出たので、連絡したのですが・・・」

　耳鼻科（頭頚部外科）の助教授からの連絡。わざわざご連絡頂き、ありがとうございます。

　そうか・・・ああ、自信なかったけど、PET検診を受診した患者さんに敢えて耳鼻科受診を強く勧めておいて良かった・・・。
　紹介状を持っていってもらったのである。

　患者さんにとっては晴天の霹靂の不幸なのだろうけど、転移する前の原発巣が約１０mmなんて、PET検診を受けなければ、見つからなかったろう。
　命拾いだと思う。

　でも、その癌は、もし患者さんが未治療で放置した場合、生涯を全うするまで周囲に浸潤することなく、リンパ節転移をすることなく終わったかは、神のみぞ知る。

　ともあれ１０mmある癌、こうさぎのママならさっさと手術するだような・・・。

　きっと患者さんは切除術を受ける方向でムンテラが行われたのだろう。