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テーマ:今日の出来事(292785)
カテゴリ:友達
「彼女、研究会で発表するよ。同級生だろ?」
主人が教えてくれた。 彼女は中学時代の同級生で、三年間を同じクラスで過ごした。 もう、20年ばかり会ったことはなかった。 県外の国立大学医学部を卒業し、数年前から故郷に戻って来ていたことは知っていたが、再会の機会がなかった。 彼女は主人と同じ分野を専攻していて、時々同じ学会や研究会で主人と一緒になる。 主人は彼女が私の旧友であることを知っているが、彼女に声を掛けたことはない。 彼女は主人の名前を知っていても、私の夫であることは知らなかった。 演者である彼女は、今日必ず会場に現れる! 主人と一緒に、研究会に出席した。 彼女の演題終了後のcoffee breakで、声を掛けた・・・・。 はじめは、中学時代のニックネームで呼んでみた。 聞こえなかったようだ。 「○○先生・・・」 お互い、きっと街中ですれ違っても気がつかないくらい年月が流れてしまった。 先ほど演者として登壇した彼女はご本人であるので、私は間違えることはない。 よく見ると彼女は中学時代の面影が残っていた。思慮深く、穏やかで優し気なところは中学時代と少しも変わらない。 しかし、私を中学時代の同級生であることを彼女が認識するには、少し時間がかかった。 私の中学時代はスカートが不似合いで、学ランのほうがよっぽど似合っていた。 ふざけて、学ランを着て男子生徒の中にまぎれていたこともある。 中学時代は少年時代であり、いまやきちんと女性になっている私を認識できなくても無理はない。 嬉しかったことは、彼女が素敵な女医さんになっていて、忙しそうだけど、最近結婚して幸せそうだったこと。 よかったと思ったことは、研究会後主人とデートの予定だったので、私も普段以上おしゃれをしていたことだった。 彼女きっと、びっくりしてたのだろうな~。 仲良しだったボーイッシュな友達が、かっこいい仕事のできる男性と結婚して、今や(信じれないだろうが)お母さんをしていること。 かつてのがさつな少年の姿からは想像不能だろう。 「本当に薗ちゃん?って思いながら、ちょっとどぎまぎしながら話しているよ」と彼女は言った。 私自身、自分が思っている以上に変貌してしまったようだ。 「研究会に一緒に行こう」と誘い、旧友と再会する機会を作ってくれた主人の取り計らいに感謝した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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