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カテゴリ:一般小説
「大きな音が聞こえるか」 坂木 司 角川文庫 880円
退屈な毎日を持て余す高1の泳。サーフィンをしている瞬間だけは、全てを忘れられる気がした。そんなある日、泳は"終わらない波"ポロロッカの存在を知る。「この波に乗ってみたいーーー」。こみ上げる想いに、泳はアマゾン行きを決意する。アルバイトや両親の説得を経て、退屈な日常が動き出す。降り立った異国で出会ったのは、様々な価値観と強烈な個性を持った人々。泳はもがきながらも、少しずつ成長していき・・・・・・。(表紙カバーより) 2020年6月、読破。 高校1年生の主人公・泳の成長記録であり、ワクワクする冒険青春小説です。700ページを超える長さを感じさせない楽しい読書の時間でした。 クライマックスは、ブラジルのアマゾン河の終わらない波・ポロロッカに乗る場面だと思いますが、その2日間のサーフィンに費やされたページ数は、30ページにもなりません。 ここにやってくるために、いくつかのアルバイトをこなして金を貯め、叔父が現地に居るとは言え、両親を説得し、ブラジルに着いてからは、日本では考えられない異文化や出来事に遭遇します。その間、多くの人と出会い、その人たちに支えられ、彼が成長していく姿を600ページをかけて詳細に描いています。この600ページがあったればこそ、サーフィンボードの上に立った時の彼の姿が目に浮かび、そして大きな感動を呼びます。 大きな音が聞こえるか (角川文庫) [ 坂木司 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年06月22日 10時43分46秒
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