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光ちゃんもうすっかり少年。

あなたじゃ、無いっての!

tokei正午12時
『何が起こったんだあ?』パパは、1人のん気に、病室を覗いたら、もぬけの殻だったので、慌ててここに来たわけだが・・・(電話で説明しなかったのか?)

『うーーーーー。痛い・・・くるしいいい・・・』唸っているママを、看護婦さんがオイルで背中をマッサージしてくれている状況を目の前に、パパはパニックになっている。

そう・・ママは『出産準備コースは、ドイツ語だし、ドイツ語が分からなかったら行っても仕方が無いですよ~』(尤もと言えば尤もなんだけど・・医者が言うのは、無茶苦茶な理由よね?)と言って、掛かっていた産婦人科が準備コースを教えてくれなかったので、呼吸法なんかや、出産がどのように進むのか?良くわかっていなかったので、すでに、酸欠になりかかっていた。

『陣痛が思ったよりも進んでいるようですねえ・・』助産婦さんは言った。

『痛い・・苦しい・・・』ママはすでにそればっかりだ。
ここからの暴言や文句は全てこれは日本語で展開しています。

『ご主人は、ここに座って、このオイルで背中をマッサージしてあげてください。そうすると、少し楽になりますから、陣痛が来る時は、この針が触れますから・・』そう言われて、パンを持ってきたままのパパは、椅子に座って、いつ終わるのかもマッサージをすることになった。

『あ・あ・・パンのいいにおいがする・・』ママは言った。
『せっかく、焼き立てを買ってきたんだけどなあ・・』パパは言った。
どこまでも、どこか抜けている二人である。

でも、このマッサージ。本当に、されている所が暖かくて気持ちが良い。
みみ・・・水をくれえええ・・』ママは、痛さを逃そうと呼吸を早くしすぎて、喉がすでにカラカラだった!やっと声を振り絞ってパパに言った。
が!!こいつ!!冷静を装っているが、舞い上がっていたらしい・・。
え?何?どこが痛いって?』パパは言う。
『痛いのはそこいら中だけど・・そうじゃなくて、水を飲ませてくれえ』
声を振り絞っても、喉がカラカラで声にならない。

『どこ?どこが痛い?』と、パパが言う。
『違うんだってええええ~!!』ママはイライラしてきた。陣痛の痛みが治まった時に、爆発した。

喉が渇いた~!!!水を飲ませて~!!!

『あ・・そんな事か・・』パパは言った。
『看護婦さん!水が飲みたいらしいんだけど・・』と、パパが言った。
『駄目です!』すぐに返答は帰って来た。

『なんでえ・・・・??』ママは悲しくなった。お腹はすいて、その上、水も駄目なのか・・(涙)
『何でこんな目に合わなきゃいけないんだ・・私が何を悪い事をしたんだ~・・』ママは大げさに悲しんだ。

『じゃあ、飲まないで下さいね。唇をぬらすだけですよ』看護婦さんは、ママの悲観的な表情を見て、脱脂綿と水を持ってきてくれた。
『は~いい。飲んじゃお・・』勿論、吸ってしまいました。
数分後・・また強烈な痛みが・・これは、水とは関係無いと思うんだけど。

『しまった・・止めておけばよかった・・・うううううう・・私が悪かったですうう・・』ママは反省した。

『また、陣痛が来るぞ』パパはママに付けてある、機械の反応を見てさっきから実況中継してくれる。(邪魔だ・・)
『身体を反対側にして下さい』この時看護婦さんが言った。
『ううう・・・』ママは1ミリたりとも動けない。
『赤ちゃんに楽だから、左を下にして』看護婦さんが、また言った。
『痛くて動けないよ・・』ママは言った。
『駄目!駄目!反対向いて!』と言う声を聞くが、本当に痛くて動けないんだもん!!仕方が無いじゃん!

『反対側にして!って言っているよ』と、パパ。
分かっているわよ!でも、私にはこっちが楽なんだって!』ママは内心思った。

赤ちゃんが、そっちじゃ楽じゃ無いから変えて下さい』と、看護婦。

『勝手にしてくれ~!!私は動けないの!』
ママは本当に自力じゃ身動きなんて出来なかった。
『よいしょ!!』看護婦さんとパパと2人掛りでママを反対側に向けさせた。

『さてと、見てみましょうねえ』助産婦さんが言った。
『あら!もう8センチ開いているわね。じゃ、分娩室に移動しましょう』
『普通は1時間に1センチのペースで開くんだけど、進みが速いわね』
と、助産婦さんは言った。

『移動って・・あなたどうやってするのよおお!私は動けないからねえ~』ママは思ったが・・自力歩行は無理と見て、そのままベットで運んでくれた。(ラッキー♪)


《こんな痛みって!何??》に続く・・


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