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カテゴリ:ママの入院
『あれえ・・・?そう言えば光ちゃんを学校に送って行ったパパはどうしたんだろう・・?私、もう行かなきゃいけないのに・・・』と、思い出したんだけど、もうその時には一つのベットは一緒に入院したお婆ちゃんが乗せられて、 『さあ!じゃ行きましょうね』とせかされて私のベットも残りの2人の看護婦さんに押し出された。 さっきの泣き叫んでいた女性が手をふっていたので。 『あ・・彼女何か言っているみたいですけど・・・』と急いで看護婦さんに言ったら 『ん?あ~あれはあなたに手をふってるのよ~~』と言った。どうやら彼女自分の痛みが少し治まったのでがんばってね!の意味で送り出してくれたみたい。 『ありがとう』を言うまもなく2個のベットは並んで進み、おばあちゃんのベットはエレベーターの前で止まり。乗り込んで。私のベットはそのまま廊下を突っ切った所にある、手術の控え室(?)みたいなところに着いた。 どうやらおばあちゃんは乳がんの手術なので別の手術室でやるのね。私は光ちゃんが手術した所と同じ場所だった。 この手術室の入り口には”陰”と”陽”と大きく書いてあるんだが・・・ できれば”陽”から入りたかったが・・なぜか?”陰”の方向が入り口だった・・・。なんでだ?? 『じゃあ、Viel Gluck!』と言い残して看護婦さんは行ってしまい・・空のベットが6個くらい有る場所にポツン!と置いていかれた。 『ええ~~・・ここに置いて行っちゃうのおおお・・』と、思っている間にまた一人同じように運ばれて来た人が居て、この人もさっさと置いていかれた。 なぜか?この時の気分は”洗車機待ちの自動車”だったわ。 どうやらこの空のベットはただ今手術中の人のベットのようで、考えてみれば一気に6人も手術中なわけか・・・すごいな!と思っていたら。隣の人と目が合ったけど、ここで挨拶するものおしゃべりするのも不謹慎だからやめておいた。 そんな事を考えていたら『カラカラカラカラ~~~』と音がして別のベットを持った看護婦さんとお医者さんが現れた。 『おはようございます~~あなたは光ちゃんママさんですね(ここは本名が入ったけど)。私は麻酔医の○○です。よろしくお願いします。じゃこっちのベットにうつっていただけますかああ~~~?』 『お!こんな若くて可愛らしい女性が私の麻酔を担当してくれるのねえ~~~』と思いつつ、そっちのベットに乗るとさっさと今まで寝ていたベットはさっきの”洗車待ち”の場所へ持っていかれた。今度会うのは手術が終わった後なのねえ~~。待っていてねえ~~。とベットに別れを告げるている間に、テキパキと可愛い麻酔医さんは事を進める。 『じゃあまず、髪の毛をまとめてこれを被ってくださいねえ。』とテレビでよく見る紙みたいな青い色の帽子みたいのを渡されたので、髪の毛をまとめて。かぶる。 『はーい。それで十分です。今度は左腕・・点滴を刺すための針を刺しますねえ~~。チクッとしますよ~~。』と言われるので左腕を見ると、 おおお~~~~・・・こんなに長い針をおお~~~ それを見ている間に今度は 『心電図の器具を貼り付けます~~~~』と腕やら胸やらべたべたと貼り。点滴の針を刺す間右の指先についていた洗濯バサミみたいのを 『ん~~。。やっぱりこれはそっちの指にしましょうね~~自分で挟んでもらえますかあ~~~?』 『ハイ準備完了』ドイツに来て以来この手際のよさは初めて経験したわ!! などと思っていたら 『じゃあ点滴入れます~~~。そして、大きくゆっくり息を吸って~~。吐いて~~』と点滴で麻酔薬を入れるのかなあ?と気を取られていたら、マスクを口元に持ってこられていて。 『ん?さて??これは酸素マスクなのか?それともこっちが麻酔なのか??』と悩みつつ深呼吸を3回ほど。 『どうですか?何か感じます?』と麻酔医の可愛い女性(私はおっさんか??) 『いいえ・・・?何も感じませんけど??』と私。もしかして、私って麻酔が掛かりづらい人間なのかなあ・・?と思ってもう一回深呼吸してみると、何やらやや微かにこの空気匂いがするのねえ~~。と、思ったときに麻酔医の可愛い女性が 『100にして・・・』ともう一人の人に言ったのを聞いたのが最後・・・ どうやら1から10まで数える間も何も無く・・・ コロッと! 麻酔が掛かってしまった・・・・ 恐怖を感じる事も痛みを感じる事も何も無く・・ この間何をされていたか??全く分からないまま 『光ちゃんママさ~~ん。起きて下さい~~。終わりましたよおお~~~』 『ん・・・・・???』と目覚めるとすでにベットに戻されていた、 『気分はどうですか?クラクラしたり気持ちが悪かったりしますか?』と、聞かれたが 『もう終わったんですか?気分は悪くありません』と、応えた。 一体どれくらい時間がたったんだろうか???どこも痛くない。あえて言うなら、なんだかいろいろ身体に刺さっている管が不快なだけ。 『手術は無事に終了しましたよ。さあ、病室に移りましょうね』と、また来た道をガラガラ押されて戻って、 『あ!そうそう、別の部屋がちょうど開いたので、そっちにこのまま移っちゃいましょうね。私物はロッカーに入っていますか?私たちがとってきますからね』と、看護婦さん。 なんだ・・あの部屋には戻れないのね・・・結構、下町の長屋みたいで気に入っていたんだけどなあ・・・ と思いつつ、今回の部屋は2人部屋。 『Frauオットマーさん。また新しいお隣が来ましたよ~~。一人よりはいいでしょ~~?』 『こんにちは~~。そうね、一人はつまらないから』 と、ニコニコ迎えてくれたのは優しそうなお婆ちゃんだった。 この時点でもまだ麻酔が効いているようでベットから顔だけ見せて 『こんにちは~~~』とだけ応えておいて・・。全く痛みが無いので 『あれ・・・?やっぱりお医者さんは手術はしなかったのかな・・・?内視鏡で見たら何とも無くて取り越し苦労だったのかもしれないなあ』などと思いながらまた寝た。 続く・・・
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