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校長先生の独り言

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2006/12/28
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年も終わろうとしています。

今年は、いじめ自殺問題が世の中を揺るがしました。
いじめ問題は、普遍的に現れます。
本校も例外ではありません。
二学期の始めに頃、「いじめ問題」が持ち上がりました。

この時に、一番困難だったことは、担任の教員に事態の重大性を認識させることでした。
保護者は、当然、自分の子供を守りたい一心ですから、子どもから聞いた情報に自分の考えを含めて、自分の子がいかにいじめられているかを説明します。
そうすると、その中に不正確な部分や明確な間違いが含まれます。
すると、担任は、保護者や子どもの心に応えると言うよりも、事実関係に目が向いて、
「それは事実と違う」と反論をしてしまったりするのです。
その部分だけをとると、担任の方が正しいのですが、保護者の側からすると、自分の訴えをきちんと受け取って貰えないという気持ちになります。
「わかってくれない」となるわけです。
事実関係ではなく、いじめられていると訴えてきた保護者や子どもの心情に応えないと、問題はこじれていきます。
担任は、実際の経過を知っていますから余計、事実にこだわって、保護者と気持ちの通じ合いをすることが難しいと感じました。
第二には、多くの場合、一方的にどちからが「悪さ」をしたというよりも、双方がやり合っている場合が多いのです。本校の場合もそうでした。
しかし、子どもの中には力関係があります。
同じように悪口を言い合うけれど、片方は、学級の中で信望があり、
片方はなかったりすると、しばらくするうちに、多数が信望のある側についてしまいます。もう片方は、結果として、集団の中で孤立します。
最終的に、彼が何かをすると、みんなから反撃を食うようになってしまうのです。つまり、いじめられたという結果となるのです。
この時も、担任はどっちもどっち、同じようなことをしているじゃないか。と見てしまいがちです。
しかし、もし、これが新聞記事になった場合、どう映るか。
集団的にいじめられたと言うことだけが浮かび上がるのです。
事態の本質に目を向けさせるために、何時間も説得しました。
事を理解させ、子どもの心情に心をはせることが出来るか否かがまず大事だということ。
それが解決の出発点だということです。
いじめにはいろいろなケースがあるので、こうしたケースだけではもちろんありません。
いじめられる子は天使のようないい子なのに意地悪な子供達がいじめると言うケースももちろんあるでしょう。
本校の場合、結果として担任も適切な対応をし、指導を入れることで、解決に向かいました。
小競り合いのようなトラブルは、まだまだあります。
しかし、それは人間社会の続く限りあるわけで、把握し、問題が大きくならないうちに、
子ども自身が解決できるシステムを作るようにこれから考えていかなければならないと思いました。

気張らず、少しずつでも現場の情報や意見を皆様にお伝えするようにしていくように努力します。今後ともよろしくお願いいたします。

良いお年をお迎えください。





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最終更新日  2006/12/28 11:08:54 PM



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