☆木漏れ陽の中のちーたんコ☆

2005/11/09(水)20:28

裏を見せ 表を見せて 散るもみじ

うらを見せ おもてを見せて 散るもみじ 私の好きな良寛さまの詠みです。 良寛さまと言えば良寛(1758~1831)、 江戸後期の禅僧であり、歌人で、もちろん書にすぐれ詩にも通じた方です。越後国(新潟県)の人で、号は大愚といったようです。 子供と戯れている姿が思い浮かびます。 諸国を行脚し各地に漂白転住した後、文化元年、故郷の国国上山(くがみやま)に五号庵(ごごうあん)を開いて定住し、天保2年に74歳で逝去されたといわれています。 七十歳を越えた良寛さまに深く心を寄せた三十歳の尼僧、貞心尼(ていしんに)との恋は周知のことでしょう。そう七十歳から七十四歳まで(亡くなるまで)の淡く優しい恋だったと聞きます。そしてこの歌は、その良寛さまが臨終の際に貞心尼とかわした有名な一句でもあると聞きます。   フランス語では「(死んだ葉)」という言葉で枯れ葉を指すようで、欧州では冬の訪れをいい、晩秋の紅葉は嫌われるとも聞きます。でも、日本では紅葉を愛でるという文化があり、これは日本特有のものだと聞きますが?そうなのでしょうか? 紅葉を見て美しいと思いながら木から落ちていく様に寂寥を感じ、人生の最後の影も思わせます。私は桜の花が散る様相と一種重なる美しさに伴う儚く惜しみ深い寂しさを感じないわけにはいきません。 この歌をどう理解するかは自由だと思います。 でも、この時期にみるこの歌は良寛さまの人生そして愛を素直に 私に語りかけているような心に染みる一句だと感じています。

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