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2021/09/17
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カテゴリ:思い出

私の心の風景:美ヶ原稜線「思い出の丘」周辺

 

正平さん、スタッフの皆さん こんにちは

 目的地に山の上をお願いするのは酷なことは重々承知ですが、チャリオ君を稜線まで上げてしまえば、後は緩やかな起伏です。アルプスの展望を楽しみながら、爽快なサイクリングを楽しんでいただけると思います。標高1,900m、チャリオ君の最高走行地点になるのではないでしょうか。

 私は松本で育ちました。家の正面、東には美ヶ原が聳え、西には北アルプスの三千メートル級の山々が鎮座し、天気が良ければあの槍ヶ岳山頂さえ家から望めたのです。松本の人が言う西山、北アルプスは本格的な登山の対象でしたが、東山、美ヶ原はピクニック気分で登れる気軽な山でした。遠方から親戚が来たと言っては案内し、小学校の友人たちが集まればその日のノリでドライブし、結婚した翌年には、山登りなどしたことが無い新妻を連れて行けるような手軽な山でした。  

 何度行ったか数えきれないくらいです。その中で今でも忘れられないのは、40年以上昔、一人暮らしの無聊を慰めるため、当時住んでいた群馬県から美ヶ原まで車を走らせた晩秋の黄昏時の光景です。

 自動車道終点に車を置き、一人で王ケ塔まで登りました。いつも誰かとワイワイガヤガヤやって来た美ヶ原には人っ子一人見えず、静寂に包まれていました。車まで戻りゆっくり走らせて行くと、北アルプスの山入端近くまで日は落ち、右手の美ヶ原稜線がオレンジ色に輝きだしたのです。「思い出の丘」と呼ばれるその一帯は、岩石から剥離した岩が折り重なり、植生は乏しく荒々しい一帯です。日没前の太陽は、その白茶けた岩々を静かに燃え上がらせました。あまりの美しさに思わず車を停め、しばし見入っていました。

 やがて丘は輝きを失い、赤黒く夕闇に沈んで行きます。ふと松本平に目を転じれば、いくつもの灯が煌めき始め、街は静かに横たわっていました。あの街に住んでいた頃、このまま家に帰れば明るい茶の間があり、暖かな炬燵が待っていた。しかし今、その家は無く、子供の頃の友人も皆ふるさとを離れ、安らぎを分かち合える人も居ない、生まれて初めての深い寂寥でした。

 松本は育っただけの地です。しかし私にとっては紛れもないふるさとなのだと、強く思い知らされました。夕日に染まった「思い出の丘」は、いつまでも追憶の中で輝き続けています。


駐車場より「思い出の丘」方面を望む。「思い出の丘」は中央小高い丘の裏側あたりだと思う 撮影:2006


上記写真とほぼ同じ方向を写したもの 撮影:1959 当時のカラー写真は珍しいと思う 左は女医だった大伯母


「思ひ出の丘」という旧仮名使いや、「千曲バス」も懐かしい
父は会社の作業着で登山していた。なんともいい加減な時代だった

​​
 これは採用される可能性がほとんど無いことを承知で投稿したものです。
正平さんに山の上まで行ってくれというのがまず無理。最近は車でチャリを高台まで運び、そこからスタートしているようですが、舗装している終点から思い出の丘まで4kmあまり、ゆっくり走っても15分で着いてしまいます。
 ロケは8月?、今年の8月中旬は連日雨で、もしロケしていたならば美ヶ原と言えども濃い霧に閉ざされていたことでしょう。

 この光景は書いておきたいという想いに突き動かされ、落選承知で書きました。
本当に心を奪われるような事象を目の当たりにすると、カメラの事も忘れてしまうようで、この時の写真はありません。






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Last updated  2021/09/24 09:44:25 AM
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