2022/02/15(火)11:39
試作野沢菜漬けの出来具合
昨年秋から野沢菜の栽培を始め、野沢菜漬けを作ろうと11月に漬け込んだ。それを味見してみるとかなり不味く、科学的考察から漬物石の重量を大幅に増大させ今年度の最終試作を12月に行った。
食べごろになったかどうかは良く分からないが、とにかく今年度はこれ以上やることが無いので、総括をしたい。
11月に漬け込んだのは加重が足りなかったのか、水が菜の上まで上がって来なかった。塩っぱい、苦い、おまけに発酵臭か腐敗臭だかわからないような匂いになっており捨てようかと思ったところ、カミさんが「私にやらせて」と宣うので任せてみた。水洗いして塩抜きし浅漬けの素に漬けた。本場物と違うのか茎が筋っぽく噛み切れないため、細切りにした(写真左)。それをご飯にかけると、悔しいことに結構美味い。
12月に漬けた最終試作はガンガン加重したので茎は潰れ、おまけに切れない包丁で切ったため非常に見てくれは悪い(写真右)が、味は11月漬けの物よりはるかにまともだし、色も瑞々しい。
少々塩っぱいがそれは塩抜きすれば良い。「少量漬けるのに常識的な加重では不十分」という私の仮説は正しかったことになる。漬け込んだ後は、できるだけ空気に触れさせない方が良いのだろう。そのため加重したり呼び水を入れたりするのだと思う。
年末年始にかけ試行錯誤しているとき、料理上手な松本の友人から「野沢菜漬けは難しい、切漬から始めると良い」とアドバイスがあった。数センチに切って調味液に入れて冷蔵するようで、やはり空気に長時間触れさせないことが鍵なのか? 空気に触れないことが重要なら重石による加重量はあまり関係ないのかも知れない。これは目から鱗。
短く切ると導管に塩分が回りやすくなるはず。呼び水をすると塩分濃度が変わる。従って菜の重量に対する塩の量ではなく、液の塩分濃度で管理するのが本当なのだろう。塩分濃度や塩の粒径、浸透圧、いくらでも関係するファクターがありそうで、凝りだすとこれは非常に面白いが、私の好奇心がいつまで維持できるかが問題だ。