21日の日記
2009年11月22日東京 末広町 デンタルフォーラム講師 東京都 杉並区開業 高○○登 先生連休1日目の勉強会も東京で10時からスタート。いつもの通り中島先生に車で拾ってもらって直行。 今日も渋滞もなくアキバの地下駐車場へ。この先生は技工所の持ってきた雑誌に対談が書いてあったので、大体のポリシーはわかっていました。でも、実際会ってみるとスーパーマン。なんという頭脳!!と体力。つい8年くらい前までは、大学に勤務しつつ、夜間のみ開業。夜中の3時くらいまで診療していて朝帰り。今でも夜の11時くらいまで診療して一日70人だと。それでいて、学術的にはしっかりした理論をお持ちで、脱帽。これからは<備忘録><歯科業界の状況>今の歯科医師国家試験の合格率の平均は67.5%。落ちると年間400万円の予備校に通う。大学に入るのは簡単になったが、国家試験で合格できない。2000年末の段階で98100人の歯科医のうち9.5%の9300人が年間所得が200万円以下。某大学でも研修歯科医はアルバイトで食いつないでいる。それも、地下鉄の工事やコンビニでのバイト。これでは、良い人材が集まらない。原因としては全医療費のうちの歯科医療の割合は7.3%でどんどん低下。眼科医の半分程度の所得になってしまった。何とかしないと、今後、国民にしっかりした歯科医療の提供はできなくなるので、もっと真剣に歯科医師会等が考える必要がある。もし、医科並みの初診料270点、再診療71点となると歯科医療費は6.8%になる。2008年の診療報酬の改丁は再診料を1点だけあげたにすぎない。保険者も必死にレセプトのチェックを行っている。2年間の縦覧をしていて目を皿のようにして見ている。たまに間違えでレセプトを修正せざるを得ない場合もあるが、その様な状況でも不正と言われかねないので、請求には本当に気を付ける必要がある。ほとんどのお呼ばれは、高点数よりも保険者からの通告。歯の良い人は無駄な医療費がかかからないのは明白なエビデンスがあるので、もっとその点を啓蒙していかなければいけない。口腔ケアをすると誤嚥性肺炎は半分になる。かかる医療費の透明性を目指す。ここからや修復の話題<ハイブリッドセラミックス>硬質レジンは歯にくっつかない。アクリルでないと歯にテンポラリーとしてくっつけてもダメ。スーパーボンドでないとダメ。スーパーボンドは発売以来20年以上経過しても13億円の売り上げあり。キャタリストが高いのは容器に金がかかっているからだそうだ。空気に触れない工夫がしてある。キャタリストは反応開始剤なので、あまり量がなくても大丈夫。液2適、キャタリスト0.5滴でもよい。又、液4 キャタリスト1適でもよい。ラミネートベニアはあまり流行らなくなったが意外と良い。舌面を削らないからアンテリアガイダンスがかわらない。これはポーセレン以外はダメ。下手な技工所に頼んではダメ。テンポラリーはアクリルを削ってシアノアクリレートで付けておく。セメントはクリアフィルエステティックセメントユニバーサル一本で良い。コンタクトはなるべく削らないで、コンタクトの下は少し削っておかないと回り込みで接合部が見える。エナメルしか削らない。だから外れにくい。クラレのセラミックプライマーが良い。これのみジルコニアにも使える。ラミネートの切削量は歯茎部0.3 真中0.6 切端付近0.9ミリ。下顎の切端は0.8ミリは削る。接着は、メタルストリップスをコンタクトに通して1本づつ行う。技工所はクエストが良い。ファイバーコアは間接法。2万円位。ジルコニアは0.4ミリでok その上にポーセレンを盛らなくても良い。つまりクリアランスがきつい症例でもできる。ジルコニアの方がメタルよりよい。ジルコニアはキャドキャムで作るので、1ミリ以下の尖がりはレーザーで読めない。よってノペッとしたポーセレンの形体に準じる。ベストの補綴は上顎前歯はオールセラミックスジルコニアフレーム。臼歯部はプレシャスメタルにエステニア、フェーシング。下顎はプレッシャスメタルにエステニアのフルカバレッジ。ポーセレン同士の咬合面は最悪。エステニアで同士にもしないで、上顎は咬合面メタル。下顎前歯はほとんど被せる必要はないだろうが、カリエスにする人は相当環境が悪いはずなので、すぐに手をつけないで、プロビで様子をみる。エッチングはエナメル15秒、象牙質は5秒がベスト。1液性はかなり無理がある。メガボンドは象牙質には良く着くがエナメル質はそうでもない。審美領域のメタルコアはスーパーボンドで付けないと、根面に銀が溶出して黒くなる。<保険>ボンディング1適 85円スーパーボンド 290円(赤字)ペイできる診療とペイ出来ない診療を明確にする。保険では技工の発注を極力避ける。技工を出すと赤字になる保険点数。特に、大臼歯のアンレーは大赤字。根治も大赤字。切端の摩耗や楔状欠損をC病名にしないで、堂々とattやwsdで単純充填で請求する。AttにはフローレジンA2Oが良い。保険でも治療費の透明性を中国での技工物はとても上手。ポーセレンでも4000円位。でも、日本では使用が出来ない、ベリリウムを含む可能性も否定できないそうだ。ベリリウムが入ると鋳造性が高まるが、慢性肺疾患や、発がんの可能性がある。コンポジットレジンをプラスチックと言わない。セラミックと言った方が良いし物質的にもセラミック。意外と保険のパラからは、良いか悪いかは別にして金属が溶出している。ドイツではパラジウムは口腔内に使用禁止。P病名で上下300点づつざんかん固定が可能。そして一初診のうちにP外科処置が有れば、500点づつ上下算定可能。 また、外傷性亜脱臼の病名が有れば、さらに500点を上下それぞれ算定可能。6時に終了。ほとんど休みなしでの講演会でした。でも、今まで聞いた200人以上の演者の中でも、話しがとても上手い。そして内容も濃かったです。会員は一人も寝ていませんでした。懇親会は上野まで歩いて行って、カラオケ屋さんの上にある居酒屋でした。魚系は美味しかったですが、焼き鳥は、スーパーで買ってくる焼き鳥が凄く上手く感じるくらいパッサパサでした。きっと長生きされた鳥さんだったのでしょう。