TSUREDURE

2024/04/28(日)22:44

ツツジ

iPhoneで「PictureThis」というアプリを使っていることは以前にも書いた。花や植物に趣味はなく桜も花が咲いていないと他の木と区別がつかないレベルなのだが、この一瞬で名前を見分けられる膨大なノウハウを持つアプリには、新解さん等愛用する辞書張りの親しみを持ち、有料だが収納し続けている。  山で、公園で、道端で出会う植物が何なのかを多方面から正確に教えてくれる快感は半端ではない。例えばこの「サツキ」である。教会へ向かう途中で出会った。先週からわずか1週間の間に花が一斉に蕾から満開にまで成長している。日本では桜が散った後の最も目立つ花である。  もう一つよく聞く名前に「ツツジ」がある。私には区別がつかないが、説明されると​こうなる​。ただ、その文章の中にも、「​​ただし、品種によっては相違がない場合もありますので、注意してください。​​​」とあるのだから始末に負えない。  「PictureThis」によれば、植物の科学的分類は門・網・目・科・属とあるが、サツキはツツジ目ツツジ科ツツジ属なのだそうだ。何だ、最後まで同じでは区別の意味がないのではないか、そう思ってそこでやめた。どっちでもいいのだ。  名前の由来は興味がある。サツキは、皐月(五月)に一斉に咲くからそう名付けられた。ツツジは「躑躅(「てきちょく」と音読)」なる漢字が当てられ、羊が通る・踏むの意味なのだそうだ。躊躇(ちゅうちょ)と同様にためらうという意味が含まれる、それは食べると有毒だから、という落ちが付く解説である。  羊が、そして昔の人がそんなことまで知っていて命名したとは思えないが、ブログ話のネタにはなるといったところか。  ​私には「躊躇」は読める。「薔薇」だって「憂鬱」だって読めるが、しかし書けない。「躑躅」は書くことはおろか読むことさえできないという意味では菲才を恥じ、情けないものだが、それでも、いや、だから漢字は面白い。そしてそれを日常遣いにしてしまうカタカナは実に便利。  日本語はスゴい。

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