12月17日、中央公民館ホールで行われたスポーツ講演会に行ってきました。「あきらめない心」とのテーマでお話をして下さったのは、現役柔道家の鈴木桂治さんです。古河市とも近い、常総市(旧石下町)出身の鈴木選手は2003年の世界柔道で無差別級、2004年アテネ五輪で100キロ超級、2005年の世界柔道で100キロ級と前人未到の三階級制覇を成し遂げ、また、今年の日本柔道選手権で4度目の優勝を果たされました。
鈴木選手は、アテネのとき100キロ級で出場することをめざしましたが、井上康生という高い壁に阻まれ、その上の階級にエントリーすることになったそうです。しかし、その方が大きくて重い選手が集まるわけですから、厳しいことは言うまでもありません。期待の井上選手も敗れ、だれもが意気消沈…ですが、鈴木選手はあきらめることなく戦い、16年も空白だった最重量級の「金」を手にしたのです。
次の北京オリンピックでは、日本人選手団のキャプテンに選ばれましたが、まさかのメダルなし。並みの選手なら、ショックで立ち直れないでしょうが、鈴木選手は最後まで主将の責任を立派に果たされましたね。そして、「このままでは納得がいかない」と、現役続行。そして現在、おとといにひじの手術をしたそうです。最終選考まで5か月。大丈夫なのかと思われますが「ロンドンをめざすために」決意したとのことです。
私はラッキーにも、廊下ですれちがい、鈴木選手を至近距離で拝見することができたのですが、本当に仏のようにやさしい顔をしておられるのですよ。それなのに、内に秘めたものは凄いですよね。「柔道の本質は、勝つためや、強くなるためではなく、人間として成長することである」という言葉に感銘を受けました。
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