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カテゴリ:できごと
東京は私にとって、たいへん身近な場所です。以前は、東京に通学・通勤していましたし、今でも、仕事や学び、買い物や遊びでよくでかけています。古河は東京に電車で乗り換えなしで小1時間の利便性があるので、同じような市民は多いです。その東京で、いま一番注目を集めているのが、都知事選挙です。東京は日本の首都であり、誰が知事になるかは、国の未来を大きく左右するのですから関心があるのは当然です。東京がよくならなければ、日本はよくならないし、自分のところの地方だけよくなるなんて、ありえないと思うのです。
ところが、原子力発電をやめさせることを主なを公約にしている政治家が有力候補とされていることに、大きな危機感を禁じえません。「未来」というあいまいな話だけではなく、現在の生活に直接的に影響を与え、生活が脅かされる可能性が非常に高く、見過ごせない問題に見えます。だから、これだけは言っておきたい、言わないと後悔すると思い、この文章を書いています。ちょっと長いですが、ご参考にしていただければと思います。 私は、放射能を怖がる方のお気持ちもわからなくはありません。しかし、それは、庶民感情としてです。一般の人なら、知識に乏しく、冷静な判断ができなくても無理はないかもしれない。しかし、為政者は、より正確な情報を知りうる立場にあるのですから、その知識を使い、安心できるよう、人々をなだめるのが責務であり、不安感を利用するべきではないと思います。まして、ご自身が不安な気持ちであるなら、リーダーシップをとる資格はないのではないでしょうか。 「原発ゼロ」の理由は「また原発事故が起こると大変だから」です。思い起こしていただきたいのですが、そもそも福島の事故は、電源全喪失で予備電源も海水でダメになったという特殊要因で起こっています。もう一度同様の状況が起こったら、対応できないのかといえば、十分対応できるではないですか。問題を反省・修正し、さらに安全性を高めるという道も考えられるはずです。それを感情的に全否定するのはあまりにもひどい。 次に、どちらかというと、こちらのほうがメインなのですが、日本の経済・財務状況についてです。これを細川・小泉氏らは、どうとらえているのでしょう? 最近は株価が上がって一時の危機は脱したかに見えますが、安売りをしないと、物が売れない時代はまだ完全には去っていません。まじめに仕事をしていても、経済的に厳しい状態にある国民が多数であるということを、よく認識していただきたいと思います。 即時の脱原発政策を進めるなら、当面頼らなければならない火力発電の燃料費がかさむことは覚悟しなければなりませんが、これがかなり日本経済に重荷になっていて、貿易収支を赤字にしてしまっています。再稼働が進まないならば、副作用で苦しむ国民はますます増えるでしょう。もう少し具体的に、4つの立場から述べてみます。 1.企業の立場:存続が危うい 消費者の購買力が回復しきれていない現状で、商品の価格を上げられない企業は、電力料金の値上げに耐える余裕は少ないです。新しい製品を開発する余裕がなくなり、さらに国際競争力を失って存続の危機に陥ります。 2.国民の立場:弱者切り捨て 企業が危ういということは、働く人も給料等が十分もらえなかったり、失業するおそれがあります。ちょっとした病気やケガなどでクビになり、再就職もできないかもしれません。そうなれば、高齢者や障害者などに回す予算が不足し、弱者切り捨てになります。家族全員困ります。誰もが不安や不満を募らせ、犯罪も増えるでしょう。 3.政府の立場:財政が厳しい 企業が危なくなり、個人消費も期待できないとなれば、当然、税収が上がらなく国の予算が組めなくなります。財政はすでに世界的にみても危機的な状況ですが、現在の生活水準を維持するためには、さらに国債を発行せざるをえず、子供たちに負担を強いることになります。 4.外国の立場:弱体化を喜ぶ 一部の外国には歓迎されるでしょう。日本の企業がコストを理由に海外に生産拠点を移せば、雇用が生まれますし、先端技術も手に入ります。さらに、原発の研究やビジネスを日本がやめれば、ライバルが減って大助かりです。軍事的な圧力もかけやすくなります。日本を追い落とすことが国是になっている国があることを意識しなければいけません。 これらが全て相互に関連しながら雪だるまのように各問題を膨れ上がらせる可能性が高いと私は思います。首相経験者ともあろうお方たちが、何を無責任なことをやろうとしているのでしょう? 私たちは、将来を見通して、貧乏になるのではなく、豊かになる道を選ばねばなりません。選挙権がある方々の賢明なご判断を期待しています。 (参考資料) Global Energy Policy Reserch お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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