低学年の学習について 3□低学年の学習について〔part.3 学習内容について・国語〕国語だと、長い文章だと「字ばっかり・・・」と逃げ腰、文章を面白いと思えない、読むのが苦手。 言葉の意味を正確にとらえられない、語彙力不足。 記述問題や作文がきらい。 やはりできる子が持っているのは、いわゆる国語的センス。 深い読解力。行間を読むというようなこと。語感からの想像力。 そして、自分の考えを正確に文章にできる表現力。 そういうものを養うには、王道ですが、やはり読書です。 長い文章は、それだけその世界が広くて面白いということを理解させてあげたいです。テストに出された場面のたった数ページを「長い」なんて言っているようでは、悲しい。数ページの本なんてないのですからね。 やはりある程度の長さのある文章方が、主人公への感情移入の度合いも増していきやすく、深い読解力を身につけるにはいい練習になります。 最初は少しずつ感情移入して、だんだんと深く物語に入っていく感覚なのが、読書自体を楽しめるようになることで、最初の1行目からの集中力が変わってくると思います。 読書も、最初は絵本からでかまいません。 イラストが少なくなると億劫になる子には、最初の山場付近まで読み聞かせしてあげるといいと思います。続きが気になるギリギリで止めて、テーブルの上に放置したりね。 また、読んで欲しい本をお母さんの自分用だということにして、読んだあと、「これすっごくおもしろかった。読んでみる?でもあなたにはまだ難しいかな~。すごくおもしろいんだけどな。わからないところがあったらいっしょに読んであげるけど?読まないなら、お母さんの友達に貸してあげようと思うけど。」 ここまで、あの手この手しなくても、本好きになってくれたらうれしいですね。 ある灘に進学した生徒は、小4で芥川龍之介・太宰治を読んでいました。 東大寺中の国語の先生は、「小4までの読書量がある程度ないとできない問題を作っています。読書で土台が決まりますから、それがある意味では予選ですね。」とおっしゃっていました。 そして、作文。 手紙でも日記でも感想でも自作物語でもなんでもいいから、とにかく「文を書く」ということをする。 苦手な子は、少し長い文になると主語・述語の関係がおかしかったり、助詞の使い方が変だったり、「そして」がくり返されたりします。 50分・60分の試験時間の中で、長文読解を読みこなして、設問を解き、さらに考えをまとめて採点基準を意識しながら記述問題を正解するなんて一朝一夕でできることではありません。 読書が習慣になるように努力したうえで、何点かさらに効果を高めるいくつかのはたらきかけをご紹介したいと思います。 物語を読むのが好きになってくれたら、一つ「脇役に感情移入して読む」ということを教えてあげてください。 主人公に感情移入して広がった想像の世界が、脇役に感情移入して読み返すことで、もっと広がり深みを増すと思います。 最終的には、初見で正確に深く読み取ることが目標ですが、そのためには、 何度も何度も同じ文章を読み、その度に掘り下げるという経験が必要です。 何度も何度も繰り返し読む「おもしろい!」本当にそう思える本に出会わせてあげたいですね。 探偵とか推理の本なども、読解力トレーニングにはぴったりです。 不思議なぐらいに国語の苦手な子達が最後まで苦手なままで、国語が得意な子は全く苦労せずに正解して当然な問題があります。 それは、副詞の挿入問題。文章中の( 1 )~( 5 )に「ふと」「こんこんと」「ちらりと」「じっと」などをあてはめていく問題です。 すごく簡単そうに見えるこの手の問題が、国語苦手さんたちにとっては、対策のとりようもなく、難しく感じるようです。 ・こんこんと説教された。 ・こうこうと照る灯りの下で。 ・雪がしんしんと降っている。 ・らんらんと輝く瞳。 ・ごつごつとした手。 確かにこういう言い回しは、文章中特有のものかもしれません。 「じっと」と「そっと」のニュアンスのちがいがつかない。「ちらりと」と「ふわりと」も。そんな子ども達が急増しています。 また、こういうのがわからない子たちは、基礎がわからないから、「その作者独自の表現」なんてのにも気づきませんし、その意味ももちろん理解できないわけです。 しかし、全部の副詞をとりあげなくても、ある程度の副詞の語感をイメージできれば、初見のものでもだいたいのものは連想できるはずです。 私達大人なら、いちいち辞書を引かないでも、たいていの副詞のニュアンスはわかりますもんね。それは、やっぱり蓄積があるからだと思います。 「しっくりとくるってどんな感じ?」「じゃ、『しっくりとこない』を使ってなんか文を作ってみて。」 ときどき、正確に意味をとらえているか確認したり、それを応用できるかということを確認してあげてみてくださいね。 今の話とも関係していますが、普段のお子さんとの会話も少し意識してみてください。 無意識に「小学生用」に噛み砕いていますよね。 私も意識するまではそうだったんですが、2~3年上の学年か中学生ぐらいだと思って話すようにします。スピードも語彙も。意識して、四字熟語や慣用句やことわざを使うようにします。 そして、やや難しいかなと思う言葉を使ったときには、「今の○○っていうのは、こういう意味だよ」と注釈をつけてあげる。 少し早い言葉の方が、無意識に聞き逃すまいとして脳のはたらきは上がるそうです。また、精神年齢は、周りの大人の接し方で決まるそうです。 お子さんがまだ赤ちゃんのとき、何もしゃべらない子にたくさん話しかけたと思うんです。そのとき言葉のシャワーを上からたくさんたくさん浴びせてあげたように、今も、少し上からたくさん浴びさせてあげてください。 ○文章を正確に理解すること。 ○自分の考えを効果的に相手に伝える文章にできること。 どちらも、「中学受験」ということを外して考えても、大きな意味のあることですよね。 ※このブログを応援してくださる方は、こちらをクリックしてくださいますようお願いします。 <(_ _)>今後の更新がんばります。→ →続きを読む。 →TOPに戻る。 |