国語が苦手なら■ 国語の呪いをなんとかしたい〔part.1 普段の勉強から改善する〕塾や学校で、国語が苦手だということを相談すると、100%同じ答えが返ってくると思うんです。 「読書量が足りません。」「本を読んでください。」 確かに、これは一つの答えだと思います。 それは、長期間の読書習慣によって養われる力は、「集中力」「読解力」「語彙力」「表現力」と広範囲にわたるから。 読書量の差は、「国語」という科目を越えて、学習効率という点でも大きな差を生みます。 同じプリントを配布しても、読み慣れてスピードがある子は やはりかかる時間をとっても正確さをとっても群を抜いて できます。 ケアレスミスも、 正確に問題の意味をよみとれていなければ、それだけ多くなりやすいですし 一文が長いと意味がとれない子は、文章題のポイントがつかめなかったり、 理科の実験の文章がイメージできなくて理解できなかったりします。 できるだけ早いうちに読書習慣をつけてあげるということ。 これは大きなサポートとなります。 そんな時間はもうない!という高学年の場合でも、「読解力」と「語彙力」を改善する方法ならあります。 勉強時間の中に、つい作ってしまう無意識の瞬間を減らしてあげることで、 ミスを防ぎ、集中力を持続させ、さらには問題に対する読解力はアップしてきます。 日常の学習でほんのちょっと意識をするだけでできる簡単な方法です。 (もう少し本格的なことは後日に・・・。) * まず「語彙力」ですが、これはもう徹底的に意味を教えてやる。自分でもどんどんと辞書を引くということで補いましょう。 英語のテストで知らない単語ばかりの長文が解けない・・・というのに似た状況であると当然、問題は解けません。それは、どの科目でもそうです。 なんとなく雰囲気で知ったかぶりをするのは、入試当日のみ! 読書家が、何度も文脈の中で出会い意味もニュアンスもつかんでいるのに対抗するには、辞書を味方につけること。これしかない。 「今日、出会ったよそよそしい言葉さんとは、今日のうちに仲良くなりましょう。知らない人と何度出会っても記憶には残りません。 ちゃんと名前を覚えた人ならば、何度も出会っていくうちに友達になれます。言葉も同じ。 知らないまま放置しちゃだめ!辞書を引いて、意味を調べて『知っている言葉』にしていこくこと。 次に出会ったときには、知らん顔されないように、しっかりプロフィールを書き込んで覚えてあげようね。」 辞書を引くって面倒ですが、頭はあまり使いません。 やる気がイマイチ・・・ってときに、マーカーで国語のテキストの自分では意味を説明できそうにない言葉をチェックしまくって、 辞書を引き、意味を書き込んでいく・・・。 勉強というよりは作業ですが、そのときはあまり頭が働いていなくても、 長文読解問題を解くときに、その書き込みがおおいに役立ちます。 一歩深い読解ができるきっかけになります。 特に論説文や説明文って、小学生に理解できるもので良質なものはそれほど多くないために、 繰り返し全国の入試問題で使いまわされている文章がたくさんあるんです。 ということは、見たことがある文章が入試に使われることは可能性としてありえる範囲ですし、 また、似たような話題だと、使用されている語彙も似通っています。 次に「読解力」について。 「読解力不足」というのは、「本人は読んでいるつもりだけれど、文字を見ながらときどき無意識になっている」 という状態のことだと思うんです。 読み落としたり、意味のとりちがいというのは、こういうことが原因だと。 (低学年から熱血ママさんにやる気が育つ前から長時間の学習時間を強要されたお子さん場合、 高学年で伸び悩んで苦労するケースがあるのは、この辺が関係していると考えられます。) すでに高学年になっている中学受験生は、イヤでも毎日教材に取り組んでいるでしょうから、たくさんの文字に触れていると思います。 読解力が足らない生徒さんに多いのが、一度、目でさらっと流し読みをして、 設問ごとにそれに使えそうなところを探して読み返すという方法。 これだと、問題があるレベルを超えると通用しなくなります。 物語文だと、いわゆる「行間を読む」と言われるような間接的な表現、心象風景に関係する問題、 説明文・論説文でも段落構成が単純ではない場合難しくなってきます。 それに、一読目が浅いので、選択問題でダミーの答えに非常にひっかかりやすくなります。 一読目に、ポイントに線を引く。 まず、これから始めます。 「線を引く」という動作を行おうとすることで、目で文字をなぞるときに無意識になるということを防ぎます。 全教科、設問においても、単位の書き換えにミスをしたり、 「あてはまらないものを一つ選んで、記号で答えなさい。」 というのにひっかかるタイプのお子さんなら まず、線を引くということを絶対にするように。 最初は、ムダに長い線を引くことが多いと思いますが、最初は大切な一文を見つけられればOK。 そして、徐々に一文の中でもさらに大切な部分にチェックが入るように意識していきます。 長文読解の際だと、意味段落が変わったところに『 とか、この段落は「例」だとか、 読みながら気がついていったことはどんどん書き込むといいです。 文章読解のポイントがつかめてくると、自分のメモがそのまま解答に役立つようになり、ムダな読み返しはなくなります。 同じ宿題として出された長文読解。さら~っとやり流すよりも、 こんなふうにいろいろ書き込んでいくと、講師の解説を聞く意味はもっと大きくなります。 自分の書き込みしたことをそのまま講師の解説に出てきたら気持ちももりあがりますし、 そういう箇所が増えていくよう意識することで、読解力はついていきます。 文章の深い理解なしに、設問の答え合わせだけ聞いても成績は上がりません。 また、入試当日の時間勝負の中、緊張して文章の中身が頭に入ってこなかったということを防ぐためにも、 習慣にしておくと心強いですよ。 自宅での学習時間では、声に出して勉強するというのも改善に役立ちます。 とにかく目視で意味をとらえる作業をしないままに読み進む癖がついている場合が多いのです。 ポイントに線を引き、声に出して読むことで、 口と手を動かして、情報を目と耳の複数で入力し、集中の持続もはかります。 漢字や新しい語句を覚える際にも、「見る」だけよりも「書く」方が覚えられるのと同じです。 ついでに。 漢字を覚える際も、読み方を声に出して練習するように言っていますが、 それに加えて、最初の1回を大きくゆっくり書いてその1回で覚えようとすること。 小さくこちょこちょ・・・と書くと、細かいところがいいかげんになります。 指というより腕を使って書くぐらいのことをする。 回数は、10回とか20回とか決めないこと。 すぐに覚えられそうなら1~2回でもかまわない。 できるだけ少ない回数で覚える!という言い方にする。 10回とか20回とか書くと、へんだけ先に全部書いてから、つくりを後で書いていく ・・・私も子供の頃よくやりました。単なる「作業」、意識の方はむしろ死んでいたと思います。 覚えた自信がなければ、子供自身が回数を増やしていいことにします。 こういう言い方をして、結果的に10回、20回になった方が「覚えよう」という意識が強くなりますね。 最近は、漢字を画像のように覚える子が多く、見たこともないようなへんやつくりを書く子がたくさんいます。 不思議な文字を書く子には、「漢字を分解して部品の名前を言いながら書きなさい」と言っています。 例えば、「木へんに、糸の上2つ。その下に成みたいなやつ。」→「機」 名前がなければ、自分でつけていい。強引でもけっこう。 名前をつけようとすると、その形に注意が払われるので、中途半端な記憶で別の形になることはなくなります。 今日は、普段の勉強のときに少し気をつけることでできることを書きましたが、次は、もう少し深く「国語の呪い」について書きたいと思います。 低学年は、準備期間が長いのでまた少しちがうことも言えますので、近々また記したいと思います。 このブログを応援してください。こちらをクリックしてくださいますよう お願いします!<(_ _)>今後の更新がんばります。→ →次の記事を読む。 →TOP(記事一覧)にもどる。 ジャンル別一覧
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