国語・物語文対策■ 国語の呪いをなんとかしたい〔part.2 自分の弱点を見つけよう〕理科や算数なら、単元が細かく分類されていますから、弱点の把握もその対策もとりやすい。 国語って弱点が把握しにくい科目ですよね。 物語ったって、できるときもあれば、できないときもありますし、 説明文だって大きく言えばどちらかというと苦手かな~。っていう感じで。 自分の弱点を見つけるための単元分けですが、 1 まずは知識分野。 漢字・ことわざ・慣用句・文法・語句など。 これは多くの問題集が市販されていますから、少量ずつを地道に取り組んで身につけていくしかありません。 確実に覚えるためには「少量ずつ」「繰り返し」。 漢字を学ぶときに、できるだけその漢字を使う語句に出会うこと、そしてそのときに意味もしっかりと覚えてしまって、 単に漢字の形を覚えるだけでなく、語彙を増やす学習にすることで、知識の厚みにつなげたいですね。 低学年の間に、できるだけ漢字を先取りしようとする方法もありますが、 基本的な語句はみんなある程度の時期がくれば書けます。いずれみんなができることを少し早くできたぐらいでは、 大きなプラスにはなりませんね。 例を出すと、「圧」という漢字を練習して覚えるとき、簡単な字だから数回「圧力」と練習して終了・・・というのではなくて、 「圧力」「気圧」「水圧」「加圧」・・・そして「圧巻」という言葉とその意味まで覚えるというように。 ごく簡単な言葉だけじゃなく、ちょっと背伸びした語句まで知るきっかけとしたいところです。 たくさん熟語が載っているので漢和辞典が役立ちます。特に重要そうな言葉を選別してあげるといいかと思います。 たくさんの熟語に出会えばその分記憶にも強く残りますしね。 リードしたいという気持ちがあるのでしたら、多くの語彙に触れさせてその漢字を深く学ぶことに意義があるかと思います。 2 文章読解 文章題についてですが、説明文・論説文・物語文・随筆文・韻文(詩・短歌・俳句など)ごとに 設問の種類はだいたい決まっています。 単元ごとにある程度の種類の設問が決まっており、そこに、指示語の内容を答えさせる問題、接続語を選択させる問題、 文章中の漢字や語句についてといったような基礎問題が挿入されて、長文読解問題ができています。 物語文で例をあげると、 ○場面・状況を正確に把握できているか→段落分け・時間・場所の区切りをたずねる問題・背景を問う問題(レベル☆~☆☆☆) ○主人公の気持ちを理解できているか(☆) ○主人公以外の人物の気持ちを理解できているか(☆☆) ○主人公の気持ちの変化を理解できているか(☆) ○主人公以外の人物の気持ちの変化を理解できているか(☆☆☆) ○主人公の気持ちの変化の理由を理解できているか(☆☆) ○主人公以外の人物の気持ちの変化の理由を理解できているか(☆☆☆☆) 重要な問題は、だいたいこのような設問です。 そして、上記を試す設問の方法として、選択問題(☆~☆☆)・抜き出し問題(☆☆)・記述問題(☆☆☆)と組み合わされて出題されます。 ですから、国語の物語文において難しい(正答率の低い)問題と言ったら、 主人公以外の人物の気持ちの変化とその理由をたずねる記述問題―と言えると思います。 このように、文章の種類だけではなく、設問のタイプに注目すると弱点を把握しやすくなりますよ。 また、志望校の過去入試問題に取り組む際、物語文でどのタイプの設問が多いのかを知っておくと対策はとりやすくなりますよね。 主人公以外の人物についての質問は必ず記号選択問題であるとか、けっこう癖のある学校が多いです。 主人公以外の人物については質問がないっていうことでしたら、徹底的に主人公の気持ちを深く考えて読むというふうに、読み方も変わってきますね。 物語文について言えば、だいたいの生徒は主人公に感情移入しやすいため、そして、文章中に他の人物の感情についての表現は少なめであるため、主人公以外の登場人物についての設問は難度がやや高めとなります。 難関校だと、こっちはこういうふうに解釈しているが、こっちの人物はこういうつもりだった・・・というように、誤解が生じていたり、気持ちのすれちがいがあったり、複数の人物の複雑な気持ちの変化を読み取る問題が出題されています。 よってここが、「差のつく設問」と言えるでしょう。 読書に慣れている子であれば、同時に複数の人数の気持ちを考えることに慣れているので高得点に結びつきやすいということがあります。物語文で思うように得点できないのでしたら、まずどのタイプの設問に弱いかということを発見しましょう。 一度目から《主人公以外の人の気持ちもしっかり考えながら読む》と意識することで、感触が変わってくる生徒さんが多いかと思います。 また、読みなれていないと、直接的な表現からしか心情を理解できないというケースも多く見受けられます。 例えば、物語のラスト一行が「空は澄み切っていた。」という場合、単に天気を表している文として軽視してはいけません。 これは、主人公の心を表しており、「すがすがしい気持ちだった。」と書いてあるのと同じです。 もし、「いつの間にか長くなっていた影を踏みながら歩いた。」であれば、「がっかりしていた」「残念だった」「落ち込んでいた」と同意です。 前者は、空を見上げたということですから視線が上向き。そして、気持ちがいい青色。ひろびろとした気分。 後者は、下向きで、黒い影を見つめています。「長くなっていた影」→「下向き」「広がっていった黒色」→「落ち込んでいる」と連想。 このような間接的な心理描写を読み取ることが大切です。 こういう表現に注目できれば、選択肢の最後の二つのうちどちらが正解か、自信を持って選べるようになりますよ。 参考になりましたでしょうか。こちらをクリックしてくださいますよう お願いします!<(_ _)>今後の更新がんばります。→ →次の記事を読む。 →TOP(記事一覧)にもどる。 |