■過去問 国語 記述問題の採点迷う?
中学受験 6年生はいよいよラストスパートの時期ですね。過去問をするとき、本番の緊張感が漂ってきている人も出てきていることでしょう。さてさて、保護者の方が採点するときに困るということで質問を受けることが多いのが、国語の記述問題です。子どもの書いた答えがこれでいいのか、「同意可」ってどのぐらいの範囲を言うのかよくわからない というものです。模範解答を見て、だいたい言っている内容が似ているなーという曖昧な採点はよくありません。ですが、ん~?ちょっと言葉がちがうから念のため×にしておこう。っていうのも落ち込むけど次に正解する材料にならないというのは意味が薄くてもったいない・・・。記述問題の採点は、「部品」に分けて考えてくださいね。答えを構成するのに必要な部品に、部分点が設定されていることが多いのです。例えば、物語の場合は【登場人物】【気持ち】【理由】がキーワードになっていることが多い。公式として【登場人物の気持ちの変化とその理由】と覚えておきましょう。架空の問題で説明します。【例】―線部「不意に肩が軽くなった。明日は自分から話かけようと思った。」とありますが、主人公がそう思ったのはどうしてですか説明しなさい。模範解答*「田中くんが自分のことをきらいじゃないとわかり安心したから。」 生徒解答A*「自分のことをきらいじゃないとわかったから。」生徒回答B*「田中に嫌われているというのが誤解だとわかり、気持ちが軽くなったから」この模範解答は、「田中君(登場人物)」「自分のことをきらいじゃないとわかった(理由)」「安心した(気持ち)」+「から。(文末処理)」の部品に分けることができます。この部品がすべてそろっていたら正解。部品の中は、多少の言い方のちがいは大丈夫というのが「同意可」ということです。ですが、部品の欠落は減点か、もしくは不正解となります。よって生徒Aの解答は、不十分です。誰に嫌われていたのかわからないので、人間関係がつかめていないととられます。また、物語文では、気持ちと行動がつながることを理解し、解答に盛り込む必要があるとするのが原則です。「嫌われていなかったと知った」けど何もしない人もいるわけです。「嫌われていなかったと知った」のと「自分から話しかけよう」の間の気持ちを考えます。「嫌われていなかったし知った」→「安心した」→「肩が軽くなったと感じた」→「自分から話しかけよう」生徒Bの解答は、模範解答と言葉だけを見ればそっくりではありませんが、正解と言っていいでしょう。物語文は、登場人物の心情が大事。理由も大事。しつこいぐらいに言われてきたのですでにみんな知っていると思います。でもそれを解答に生かせていない生徒が多いんです。大事だから、それをちゃんとつかんでますよー!って解答欄でアピールする必要がありますよ。わかったんなら書かないと。人間関係をつかんだよ!って、「だれだれの~」「だれだれが~」「だれだれを~」って、書く!気持ちをちゃんとつかんだよ!って採点者にわかってもらうために、気持ちを言葉にして書き込む!不十分なときはどんな要素が足りなかったかを確認し、類題をこなして、自分のクセを直しておきましょうね。あと、とっても大事なのが、解答に必要な部品の数が、学校によってちがいます!!ってこと。そのためにも学校が出している過去問がある場合は必ず入手してください。ほとんど抜き出しに「から」つけるだけっていう、部品が2つの学校がありますし、けっこうたくさんの部品を設定しているところも多いです。これは各学校の特色が出ます。そこまで把握してくれている講師であるなら、記述問題は講師に採点してもらうのがいちばんですね。イヤなこと言いますと、赤本として市販されているものに乗っている模範解答では正解と言い切れないな・・・ってところもあります。あそこの○○先生なら、これ減点するよね?っていうの複数見たことあります。記述問題は割りと毎年同じパターンの出題って学校が多いので、その部品を見極めればけっこう得点につながりますよ。記述問題は、部品の合体と考えましょう。不十分でも部分点を加点する学校の方が多いので、何も書かないなんてもったいないですよ。がんばってくださいね!(もしも、これは正解にしていいのかな~どうだろう?って悩まれたら、できる範囲でお手伝いします。メッセージ下さいね。問題文(読めれば写真画像添付でも可)と模範解答と生徒解答を見せてくれれば、採点のお手伝いもできると思います。)クリックしてくれたらうれしいです♪↓↓ ※過去の中学受験関連記事を読む。→TOPの左下「フリーページ」の欄からどうぞ。※中学受験物語→私が生徒と体験した中学受験。塾での子どものたちの成長を見て書いたものです。