2006/06/14(水)17:34
国語・物語の記述問題の練習
■国語■物語文の記述問題の練習
国語も、算数のように例題と類題の積み重ねで、あるパターンの質問に対して自信をつけることができます。
今回は、物語文の記述問題の基礎的なものを取り上げてみました。
「記述問題」というと、作文と同じように考えてとても難しいという先入観で、白紙のまま・・・
授業でも講師の模範解答をひたすら赤ペンで写しているだけ・・・というのではもちろん力はつきません。
私は基本的に、白紙解答は絶対に認めていませんでしたし、記述問題は全員の解答を必ずチェックしていましたが、大きな塾ではなかなかそうもいかないようです。
その分、保護者の方もチェックしてあげる必要があります。
記述問題は、たいてい部分点がもらえます。苦手なら最初は△ねらいでかまいません。
すごく細かい点で正解か否かが分かれる社会の記号問題、その小さい点を見逃せば×・・・。
その場合、考えるのに要した時間も0点になってしまいますが、国語の記述問題は、ある程度のポイントをおさえた解答を作れれば部分点をもらえる分、ある意味ではお得です。
テストで最後の数分あまった場合も、思い出せない漢字を思い出そうとするよりも、記述問題をさらに整える時間に使う方が賢明ですよ。
下の問題は、実際にはこんな短い文で出題されることはありません。物語文の長い文章の中で、―線部だけを抜き出して設問にした形だと思ってくださいね。
解答は、一つではありません。また、今回のは練習なので、細かいことは気にせずに、とにかく「気持ちを想像する。」→「それを言葉にして書く。」ということができていたらOKです。
■ 練習問題 次の表現は、どんな気持ちを表しているか、説明しなさい。
[例] 白いゴールのテープを切ったしゅんかん、ぼくはすわりこんでしまったが、空に向かって「やったぁ!」と大声で言った。
解答例A: うれしい気持ち。
解答例B: とてもうれしい気持ち。
解答例C: 体はすごくつかれているけど、気分は最高にうれしい気持ち。
解答例D: 競走で一位になれて体はつかれているけれど最高にうれしい気持ち。
解答例を4つ書きましたが、下に行くほどよいのがわかっていただけるかと思います。
気持ちを答える問題だから、単に気持ちをぽんと書けばいいというものではないのです。
同じ「うれしい」でも、どのぐらいうれしいのか、程度や種類を書いて、より登場人物の気持ちに寄り添ったと表現できた方がいいのです。
ポケットから10円出てきたうれしさと、
けんかしていた友達と仲直りできたうれしさと、
何度もあきらめかけた志望校に合格したうれしさはちがいます。
そういう意味で、厳密には「気持ち」そのものではないのですが、その気持ちを生み出した「理由」も加えて記載した方がよいことも多いのです。
ですから、字数が許す限り、「くわしく書く」ことを意識しましょうね。
(今回の練習問題では、そこまで要求する問題は作っていませんが、実際の長文の物語の場合は、人物名も必要なことが多いです。「誰の」気持ちか、「誰へ」の気持ちか、「誰を」「誰の」を明確に。)
※登場人物のおかれた状況をめいっぱい想像し、どんな気持ちになるかを言葉にしましょう。
読み取れる範囲でその気持ちになった理由も書くように意識しましょう。
この設問の場合、「どんな気持ち」かとたずねているので、解答の形としては、「~気持ち。」と終わる方がいいですね。
1 ぼくは、先生から受け取ったテストの答案用紙を、丸めてポケットにおしこんだ。
( )
2 竹田くんの意見を聞くと、さっきの自分の発表にはおかしいところがあったことに気がついた。かっと耳が赤くなっていくのがわかった。
( )
3 男は、「自分ではない」と言いはっている。しかし、あの時間にここに来る
ことができたのは、あの男しかいない。私は、じっと彼の顔を見続けた。
( )
4 あれだけたくさん練習したのだからだいじょうぶ。先生はそう言った。でも、こんなにたくさんの人の前でピアノをひくのは、初めてなのだ。心ぞうの音がうるさいくらいだ。頭の中が真っ白になってきた。
( )
5 悪いのはぼくだ。そんなことはわかっている。言わなくてはいけないことばが、頭の中をぐるぐるとまわっている。でも、いざ顔を見て、話しかけようとすると、つい、ぷいっと横を向いてしまうのだ。だめだ。言わなきゃ。
( )
6 なんだか、みんなからぼくが見えていないみたいだ。自分の生まれた町なのに、外国にいるみたいだ。目なんか悪くないはずなのに、風景が白と黒の世界に見える。クラスのみんなが僕に話しかけてくれなくなり、返事もしてくれなくなり、僕は外国人になった。いや、ゆうれいになったんだ。
( )
字数制限があった場合には削ることの方が簡単なので、今回はできるだけ具体的に書くようにしましょうね。
保護者の方も解いてみて、お子さんが自分で書いた答えとどっちがよりよいか、比べてみてくださいね。そういう「採点者の目」を養うこともとてもいい勉強になりますよ。
見直しのときに、採点者の目を持ち、自分のミスを見つけられるようになると大きな武器になります。
その目を養うために、わざとよくない答えを書いて指摘させてあげるのも一つの手です。(^-^)
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