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わかりやすい目標として「志望校」を決める。
それを否定しているのではありません。 志望校がある方が対策も練りやすいし、生徒本人は目標を意識する方が力が入ります。 ただ、保護者としてはそれを「絶対的」な位置づけにしないことが大切だと思います。 あくまでも「目安」。 難関中学に入学しても、下位層だと苦しい6年間です。 難関校と言われる中学で1年に何人ぐらいが自主退学しているかご存知ですか? 自分が高校時代に下位層ですっかり自信を失ったクチで、負のスパイラルから抜け出すのにかなりの時間がかかりました。 今まで勉強で上位だったことが自分の自信につながっていた子どもにとって、 順位が3ケタであることや平均点取れない科目があるというのはけっこうなダメージです。 不登校・留年の人数は一桁ではない学校がけっこうあります。 第2志望や第3志望で上位合格して進む中で、部活動も十分楽しんで、 勉強面でも多少の余裕を感じて大学進学で難関大学をねらっていくということも可能です。 「人生」という長いものさしで見ることを保護者は忘れてはいけません。 「合格」以上に、子どもの持つ能力や可能性や課題を意識するということ、 ここに保護者がこだわるべきだと考えています。 学校の合格、偏差値が基準となる塾の先生と同じ目線で見ては見失うものが出てきます。 むしろ中学受験をとおして、 考え抜く力、 自分の努力しだいで結果が変化するという体験、 複雑な問題に根気よく取り組む力、判断力、 論理的思考力 そういう将来的に応用の効く力を育てられれば、 子ども達の将来におおいに役立ってきます。 今、就職活動中の学生に求められる力として、 ・自己管理能力…自分に必要な課題を自覚し、それをクリアする努力ができること。 ・問題発見能力…状況や情報を正しく理解し、そこにある問題を発見すること。 ・問題解決能力…問題に対して解決方法を複数挙げ、その中から最善を選んで行動にうつし 結果を出すこと。発想力。 ・コミュニケーション能力…さまざまな立場や考え方の人と協力し合える力。 適格な表現力、しぐさや表情から理解する力など。 勉強に向かって、こういう部分にも応用していければ成功ですし、 単なる「学歴欄の充実」に終わってはもったいないと思います。 これらの能力を磨いている人に共通するのが、比較的ポジティブ思考であるということ。 自己肯定力が高くないと、この点は育ちにくいそうです。 社会に出るときにどういう力を持っていたいか、 それを妨げないような中学受験、そこから逆算しての中学受験… ぐらいに考えて、あくまでも本人のサポートに徹するという感じが理想的ではないかと考えています。 管理しすぎて、本人の自己分析力を低下させないように。 自分の能力を磨いていく過程の中で、人を見下すような誤った価値観を持たないように。 問題を無機質に解いて何かを見失うことのないように。 柔軟な考え方や多角的な視点を持っていると気づいた場合、 たとえそれが目の前の模擬テストの範囲とはちがっても、自主的に学んでいたことや読書の時間などに対して、親が目先の得点のために叱ったり邪魔したりしないこと。 中学受験での最難関志望の生徒指導と、大学の非常勤講師をしての実感していることです。 あくまでもその子の人生の可能性が広がるような、 根気よく難しい問題に向かうことが自分に自信を持つ過程であるような 受験というものであるように、周りの大人は時には厳しくアクセルを踏み、 ときには子どものペース配分を考えあえてブレーキをかけてあげることも必要なときがあると思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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