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カテゴリ:作文・文章能力・表現力
先月中旬から、ゴールデンウィークまで、高3生の書いた作文を200近く読み、個別添削をしました。
今回読ませてもらった作文は、 ・話し言葉で書いてしまう人が大半。→思いつきをそのまま書いているため、主語と述語がかみあっていないものや、だらだらと長い文がある。接続語や副助詞の用法が正しく活かされていない。 ・段落構成や「エピソードや具体例を出して詳しく述べる段落を作る」などのアドバイスが あらかじめされていたものの、根拠や例やエピソードのないふわっとした抽象的なものが多数。 ・「よかったです」「思います」「感動しました」「がんばります」という4つの語句で締めくくる文ばかり。 ・小学生レベルの漢字の誤字も予想以上に多い。(スマホなどで調べるという手間も惜しいもよう) ・全く同じ内容の繰り返しが何度も出てくる。とにかく指定字数にたどりつくことが目的のよう。 という点が気になりました。 一つ一つ指摘をし、こうすれば直りますよという提案も書き込んで、コミュニケーション能力は社会人になっても求められますから、ぜひこれを機会に自分の文章力に磨きをかけていきましょう。 と励ますコメントを記入していきました。 で、今日午前中で大学の講義が終わったものですから、自宅で小2の息子が遊べて学べるサイトを探しておりましたところ、 小学館ファミリーネットの中で、小学生の作文コンクールの総評や優秀作品の紹介のページを見つけました。 その中で、陰山先生と、宮川先生の書かれているアドバイスがそのままそっくり今回の生徒さんたちにあてはまる!ついでに大学生たちにも毎回言っていることだ!と思ったしだいです。 ドラえもん作文大賞 http://family.shogakukan.co.jp/special/dora/2012sakubun/ 優秀作品、どれもいいですね。 力のある文章は、次のような特長がありますね。 ・独自の視点や発想や理解がある。 ・具体的描写、読み手に疑似体験させるような力がある。リアル。 再現VTRのように、細かな表現。「伝えたい」というパワーを感じる。 ・ありきたりな表現に逃げずに、自分でその思いにぴったりくる言葉を探しに探して組み立てている。 ・余計な情報やまわりくどさを一切排除して、一本の軸を守っている。 週4回、それぞれ別の短大・大学で国語的分野・文章力養成の講義を行っていますが、練習するテーマや素材、語彙のレベルは違っていても、目指す文章の形・方向性は小学生も大学生も同じです。 アドバイスも指摘する不具合も同じです。 小学生の「作文の力」は、 将来的に、 「説得力」「説明能力」「プレゼンテーション能力」「コミュニケーション能力」という呼び方にもなって、その分野に磨きをかけることは、人と人とのつながりを結ぶ力を強化することになっていきますね。 大事に育てていきたい力ですね。 ある程度、段落構成や具体的説明ができるようになったら、その力を土台にして、語彙力アップを意識していきましょう。 関連する過去の記事 ・簡単だけど正答率の低い問題/ ・国語・語彙力 ・中学受験塾物語(中学受験で志望校合格を目指す小学生と講師の体験談) もちろん読書で培っていくのがベストですが、語彙力強化のテキストも数多く出版されています。 ・4年生までにつけたい言葉力1100 ・10歳までに覚えておきたいちょっと難しい1000のことば ・きっずジャポニカセレクション10才までに身につけておきたい 表現力アップのための仲間のことば1000 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年05月09日 22時33分27秒
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