小高 集「目指せ!! 強小企業2.0」

今週から「JFW」東京コレクション・ウィークが始まっています。そんな中お客様の展示会に何件か伺わせていただきました。

やはり表参道や渋谷方面が多いのでこんな時ぐらい一応、市場調査をしてきます。しかし･･･

いつも不思議に思います。

チェック柄の細身のネクタイを見つけ「いいな」と思っていたところ次のお店に行っても、また次のお店に行ってもありました。もちろん同じものではありませんがコンセプトとしては同じです。

このように店舗に出るまでに企画があったり何があったりとするはずなのになぜこう偶然のようにでも色々なお店で同じようなものが並ぶのか？？？

やはりトレンドから企画していくとこういう結果になるのでしょうか？まさか「あそこで売れてるみたいだから急いでうちも作れ＝」とやっているわけではないでしょうが？

さて話は変わります。そんな中、お客さんというか私と同世代の方が立ち上げたブランドのインスタレーション（？）に伺いました。展示会にしては18：00から20：00と開始時間も2時間という短い開催時間も普通ではなかったのですがそこに待っていたのは･･･

螺旋階段を下りて会場の地下に降りていくと

ガラス張りの棺おけのようなものが4つ並んでいます。

そしてその中に服を着た本物の人間（女性）が眠り姫のように横たわっているのです。

･･･

その空間に入った瞬間、異常なまでの興奮状態に私は陥りました。というかこんな感覚は久しぶりというか初めてというか心臓がバクバクとなり、おそらく20分ほど放心状態でそこに立ち尽くしてしまいました。

特別説明書や案内人もいません。しかしその凄まじいインパクトと訴えるなにか。ファッションを越えているわけではないのですが現代アートでもない。まさにこれこそが彼そのものなのかもしれません。

彼に感謝の言葉を伝え会場を後にしましたが何かとても嬉しくメチャクチャ元気と勇気、希望をいただきました。同世代としてこれほど刺激を受けられるのは本当に感謝、感謝です。

ちなみに「インスタレーション」という言葉を調べてみたら「場所や空間全体を作品として体験させる芸術」とありました。なるほど


◎中 章（なか あきら）
1973年生まれ。2002年～2005年 アントワープ王立アカデミー在籍（学士取得）。2004年デルヴォー社175-Dプロジェクトに参加。2005年イェール国際モード・フェスティバルに参加。2006年よりアントワープにおいてニットデザイナーに師事。2006年帰国後独立、「POESIE」をスタート。2008年春、東京ミッドタウンで行われるJFWデザイナー合同展示会に先駆け、POESIE（デザイナー：AKIRA NAKA）の最新コレクションをインスタレーション形式で発表。NAKA独自の手法による素材から素材へのグラデーションを用いた新しい衣服へのアプローチ。2005年、フランスのイェール国際モード・フェスティバルのショーで話題をさらったその技術が、さらなる完成度のもと、このたび日本国内で初めて発表。


◎入り口も普通ではなかった