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テーマ:ニュース(99433)
カテゴリ:家族と親族
もう20年前の話だけど、母が数日黙って家を空けたことがある。
母の別居は年中行事だったが行き先はいつも神奈川の実家だった。 が、この度は違うらしい、東京で人に会うようだ、と兄弟が言う。 福岡に帰ってきた母は子供らを引き連れて墓参りに出かけた。 祖父母抜きの墓参りは初めてだ。やることもいつもと違う。 母は何か書いた紙を持っており、儀式めいたことをした。 よく分からないまま墓参りは終わり、母は家に帰ってきた。 翌年の春、母は再び黙っていなくなり二度と家に戻らなかった。 今回は一ヶ月前に両親が離婚したことを兄弟全員が知っていた。 数年経ってあの日母が東京で誰に会っていたのかわかった。 占い師に夫婦間の不和を解決する方法を相談しに行ったのだ。 「先祖供養が足らん!」と言われ、やり方を教わったらしい。 占い師の名は細木和子。 「六占星術」という本の著者で、当時鑑定料は伍万円。 一昨年知ったが実家の墓には遺骨が入っていない。 祖母は戦災で遺骨をなくし、名前を書いた紙を骨壺に納めていたそうだ。 細木和子はこの件については何も言わなかったらしい。 "くびれと腹筋物語" 自腹列伝 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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