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口美庵 kuchimi-an ~シドニーゲイの日々

vol, 34 「あげけつまん」

私はよく金持ちの男、あるいは出世する男を捕まえると言われる。あまり意識したことはないが、言われてみれば確かにそんな気もする。前の男も、その前の男も、その前の前の男も、みんなそれなりな地位を持ち、財産をもっていた。まるでそういう男を狙っているかのように。

しかし、自分で言うのもなんだが、私と付き合いだしてから彼らはさらに昇格しているのだ。別にそれは元から彼らに備わった実力だと言ってしまえばそれまでだが、それではつまらないではないか。そうだ、私のおかげということにしておこう。

その証拠にある男は家業を継ぎ小さいながらも会社社長となったではないか。またある男はレストランを任され主任という地位に立ったではないか。そしてある男もある大会社のオーストラリア取締役代表にまでのし上がった。素晴らしい。ビバ口美!

そして先日、今彼の昇給が知らされたのだ。やっぱり、私ってあげまん?いや、オカマだから、あげけつまん?内助の功パワー炸裂じゃないの。やるじゃないの。って誰も気付いてくれないから自分で言うことにしたわ。いいじゃないの、思うのは勝手よ、自由よ!

ただ一つの問題は、彼らが出世したところで、まったく私に何のメリットもなかったことである。そして地位を得、財産も得た彼らは、私に何か恩返し(?)をする前に、いつも私の元から去ってしまうのである。羽ばたいて行ってしまうのである。これはなぜか。あげけつまんのあげ損ではないか。

単に飽きたのよ、などという邪推はやめていただこう。そう、きっと彼らを昇格させることが私の運命だったのかもしれない。彼らを飛躍させたことで私の役目は終わったのかもしれない。『こいつもいつかは去っていくのかな…』と昨晩彼の寝顔を見ながら、そんなくだらないことを考えていた。眠れなくて暇だったのー。

*

あ、ちなみに私と別れた後で、家を飛び出して勘当された人とか、借金まみれになった人とか、死にかけて大手術を受けた人、精神科の御世話になった人、そしてホントに死んじゃった人までいるの。このあげけつまんは、別れると呪いをかけるみたい。きゃはは。

ウラメシヤー ( ○´∇`)σ"--------- 怨


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