メルマガ6号━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇今週のわたくし・・・ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「司法書士は何をしているのか?(後半その3)」 引き続き前回からの続きです。 ★商業登記 日常生活の中で、「会社がある」ということを、あまり抵抗なく受け入 れていますが、実は会社というのは目に見えません。 会社の建物、会社で働いている人を見ることができますが、それは会社 それ自身ではありませんよね。 会社という目に見えないものを、目に見えるようにしているのが、商業 登記というものです。法務局に行くと誰でもその会社の登記簿謄本という 会社の所在地、資本金や役員の名前などを記載した表をもらうことができ ます。(1通1000円です。) 会社ができたというのは、この法務局の商業登記簿に記載されることを いいます。そして、資本金の額が増減したり、役員の方が変わったり、本 店の所在地が変わったりすると、その度、法律の規定に従って、登記をし ます。 そうやって国は、その会社の状況を常に登記簿に反映させて、その会社 と取引をする人に最新の情報を与えられるようにしているわけです。 ですから、この商業登記がされていない会社というのはないわけで、も しない場合には、勝手に会社と名乗っているだけということになります。 ただし、この登記手続きは法務局の方でいちいち本当にこの会社が存在 するのか?と調査に行ったりするわけではありませんので、登記だけあっ て実体がない会社というのも残念ながら存在します。ペーパー会社と言わ れるものですね。 司法書士は、「今度借り入れをするので貸借対照表を見栄えよくするに はどうしたらいいか?」「新しく役員を入れたいんだけど?」「今度会社 を作りたいんだけど?」といった大まかな問い合わせから、手続きと必要 な書類の説明をして、登記を実施していきます。 「監査役誰になっているっけ?」とか「本店は移転したんだっけ?」と か、こちらがびっくりするような質問をいただくこともあります(¨;)。 (どうして会社でそういうことを把握していないのか?ということです) 会社にとって登記はあまり重要ではないのか?と思う時もありますが、 何かの時にその会社を証明するのは登記しかないんだ!と自分に言い聞か せて元気に仕事をしています。 平成9年ぐらいから、毎年、毎年、この会社の決まりである「商法」と いう法律は改正が繰り返され、会社分割、新株予約権といった新しい制度 も導入され、もうやらない、あるいはついていけないという方もいらっし ゃるようです。 来年の4~6月にこの改正の集大成である「会社法」という法律が実施 され、これに伴う会社の手続きが急増すると言われていますので、今注目 されている分野です。 ★不動産登記 土地や建物にはだいたい登記がされていて、どのくらいの広さか、どん な構造か、誰が所有していて、どんな権利がついているのかということが 記録されています。 そうやって、この土地なり建物なりを買ったり、担保に取ったりする人 に情報を与えて、取引の安全を図っているのです。 すこしややこしい話をすると、たとえば「所有者つるぴか」と登記簿に 記録されていたので、つるぴかさんからはげまるさんが土地を買ったとし ます。 ところが、実は、つるぴかさんは書類を偽造して、登記簿に「所有者つ るぴか」と記録させていただけで、所有者でも何でもなかった場合、はげ まるが、登記簿に「所有者つるぴか」と書いてあった!と文句を言っても、 所有者にはなれないのです。 ただこれでは、登記はなんの役にもたたないと、誰にも利用されなくな ってしまいますので、法務局は全力を挙げて正しい登記がされるようにし ているのです。 司法書士も、登記簿はもちろんですが、その他の書類などからも、まち がいなく、この人が所有者であるかということを確認し、怪しいと思った 場合には現地を確認したりして、正しい登記をすることに細心の注意を払 います。 とにかく、対象となるものが高額ですので、非常に気を使います。 未だに慣れませんね~(^_^;)。 この分野をまったくやっていないという方は少ないと思います。そのぐ らい司法書士のもっとも得意分野です。ただ、景気の低迷、金融業界の再 編などで、若手の司法書士が単独でこの分野の仕事を受注することは難し くなっているようです。 今年の3月に不動産登記法が改正され、法務局が順次オンライン対応に なっており(最初はさいたま地方法務局の上尾出張所でした)、登記手続 きも大きく変わっていますが、正しい登記を実現するという司法書士の役 割は変わりません。 以上3回に渡って、司法書士の仕事について紹介してきました。 ちょっとでも、司法書士にたいしてイメージが湧くようになりましたで しょうか? 次回からは題名どおり、その週にあった事件などを紹介していきます。 時々は役に立つ話があるかもしれません、よろしくお付き合い下さい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇あの頃のわたくし・・・ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 公務員を辞めてから、司法書士試験に合格するまでの勉強時間などを、 来年の試験にあわせて赤裸々?に公表していきます。 使用上の注意!司法書士試験には激しく役に立ちません。 こんなもので合格できるんだ~と自信を持っていただければ幸いです。 ◇平成12年の8月第4週は・・・ 3時間 労働組合の大会の合間に、週3回もダンスの練習に行っています! 予備校の講義を何にするか悩んでいます。 ◇平成13年の8月第4週は・・・ 28.5時間 今あるのか分かりませんが、レックのリーガルマスターという基本書 を読む講座を取ることにしています。結果として、かなりマニアックな 勉強すること自体に満足してしまうのですが、この頃はまだ分かりませ ん。 ◇平成14年の8月第4週は・・・ 23時間 友達のダンスのイベントを見にクラブに行っています。来年合格して踊っ てやるぞ~!と意味不明の気合を入れています。 ◇平成15年の8月第4週は・・・ 7時間 バイト先の歓迎会で潰れるまで飲んでしまいます。30過ぎてこんな アホナコトをするのはもう辞めようと猛烈に反省しています。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 土曜日に、40分で話を聞いて、70分で訴状(裁判をする時に裁判 所に最初に提出する書類)を書き、それを弁護士が解説、添削するとい う研修がありました。 顔から火が出るほど恥ずかしい「でき」( ̄□ ̄;)でしたが、 恥をかいただけ、きっと・・・身についたと思います。 |