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2006年02月16日
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構造改革政治の時代
昨日に引き続き「構造改革政治の時代 小泉政権論」の中の序章「9.11総選挙の結果と小泉政治の新段階」を要約する。ちなみにこの要約は四回に分けて紹介する。(二)は四年間半の小泉政権の特徴をコンパクトにまとめている。彼がまさに財界とアメリカのために動く得難いポチなのだということが良く分かるスケッチになっている。

二、小泉政治とはなにか?ーー構造改革新段階の担い手

1.小泉純一郎はなぜ表舞台に登場したか
小泉は90年初頭の初期構造改革の時期には登場することは出来なかっただろう。構造改革と軍事大国化を開始するためには、社会党の解体を始め、既存の小国主義と利益誘導政治で安定してきた自民党体制にもメスを入れる必要があった。それが小選挙区制導入による「政治改革」であったが、自民内部からも批判があったため、強行するには自民党内部で大きな勢力を持った小沢のような政治家が必要であり、小沢が党を割って出て、非自民の連立政権を作ることで初めて可能だった。派閥的力を持たない小泉には不可能だった。
小泉は90年代を終え、構造改革が保守二大政党制で無ければ出来ないと自覚され、グローバル企業の競争力確保のためには改革を急進的に実行しなければ景気回復も企業の復権も有りえないと財界があせりを強めたときに突然踊り出た。いまや弱体化している派閥なので、その中心に居ないことが返って好都合。三世の政治家なので政治基盤の住民の感情や利益には鈍感。この鈍感さは時に靖国参拝のような財界に不都合なことにも現れるが、構造改革を強行する利益と比べたら比べ物にならない。それにそのために上層市民層の受けも良いし。そして、遊び人だから、上層部の心情を体現できる。まさに得がたい政治家なのである。

2.小泉政権四年半の「実績」
「実績」の第一、橋本政権以来追求されてきた狭義の構造改革すなわち負担軽減や規制緩和の急進的実行もさることながら、それにとまらず、構造改革の規模を拡大し、企業に市場を創出したり、直接企業に公的資金を注入したり、企業に積極的に技術支援を行うといった企業競争力強化のための積極策や構造改革後の政治体制作りを目指す広義構造改革が遂行されたという点である。三位一体改革は、都道府県を構造改革政治の基礎単位とし、その責任で福祉や医療、教育を財政規模にあわせて調整しようとしている。これにより、福祉の平等主義、普遍主義は切りくずされ、階層型医療福祉に変わろうとしている。
「実績」の第二、意思決定機構の改変である。経済財政諮問会議が、構造改革の指令塔として活動を始めた。財界の政策が直接構造改革政治の方針として具体化される仕組みが作られた。そして派閥や党の既存機構は弱体化された。
「実績」の第三、軍事大国化が新段階に突入し、完成に近づいた。もともと小泉は構造改革のためのクーデター政権だったのでこの問題はあまり大きな比重は占めてはいなかった。しかし、9.11以降のブッシュの要請により、小泉は急進的な断固たる手法を売り物とした手前、自民党内の反対も無いし、ブッシュに「敏速に」応えることを心がけたので、大きく前進させることができた。また、この時期の軍事大国化の進展には民主党の変貌も大きな要因になった。保守第二党として政権を目指す党への変貌の過程で、有事法制必要論や、憲法見直し賛成論などが出るようになった。9.11に対しては米報復を基本的に支持し、自衛隊支援に対しても基本的に反対しないという態度をとった。99年に周辺事態法が出来たが、三種類の制限がまだあった。イラクやアフガンへの派兵は出来なかった。また集団的自衛権の行使となりそうな後方支援にはさまざまな制限がついた。また、民間企業や地方自治団体の動員は出来なかった。小泉はテロ特措法イラク特措法で、前半の制限を突破し、有事法制を制定して、後半の制限も突破した。今や残された制限は集団的自衛権を認めて、米軍といっしょに軍事行動を行うことに絞られた。これはしかし、憲法改正無くしては難しい。よって小泉第三年以降に急速に憲法改正が課題として浮上することとなったのである。







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最終更新日  2006年02月17日 00時15分11秒
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