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2007年08月13日
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カテゴリ:邦画(07)
「どうして原爆は落ちたんじゃ!」「違うよ‥‥‥原爆は落ちたんじゃなくて、落とされたんよ。」
監督・脚本 : 佐々部清
原作 : こうの史代
出演 : 田中麗奈 、 麻生久美子 、 吉沢悠 、 中越典子 、 伊崎充則 、 金井勇太 、 藤村志保 、 堺正章
1005638_02.jpg
8月5日、広島市商店街の中にあるシネサロン2で「夕凪の街桜の国」を観た。広島では全国に先駆けて先行上映している。19:00日曜日の最終回。客の入りは20人ほど。約二割の入りだろうか。ご当地広島、この時期にしては思ったより少ない。以前「父と暮らせば」をやはりこの時期に広島で見たときには満員だった。何故満員ではないのか。

理由は二つあると思われる。
ひとつは被爆死を淡々と描いているため、とりわけ涙を誘うようには作られていないために大衆受けは出来ないということ。広島の問題を日常的に捉えるという原作を尊重しているためで、好感がもてる。旧大田川沿いにあったという原爆スラム。銭湯ではケロイドにただれた人が通う。誰もが見てみぬふりをする。自らもケロイドを持ちながら、日常的な会話をする母子の姿が哀しい。

ひとつはそれでも三代にわたる原爆症の恐怖、理不尽を描くのが原作の持ち味だったはずだ。しかし映画にその「理不尽」は現れない。原爆症の恐怖も世間の理不尽も、マンガならコマとコマの間からひたひたと迫ってくるのに、映画では迫ってこない。淡々と描きすぎているのだ。ここは淡々と描くべきところではない。広島の観客はもっとも厳しい観客である。広島の観客に刃を突きつけるような映像がほしかった。

しかし職人監督の佐々部清は真面目に一生懸命作っていると思う。それは評価していい。この記事の冒頭の言葉は、原爆症に苦しむ皆実に対して弟が見かねて天を恨むつもりで言った言葉であるが、姉はそれについて原爆の本質を一言で言う。あるいは皆実に恋人が言う一言にもぐっと来る。

ケロイドを持った地蔵のそばに立っていた木は戦後大木に育っていた。その場面は原爆ドームより北に歩いて空鞘橋を渡ったところにある木がそれである。
070806世界大会 243.JPG
ちようど座りやすいこぶが出来ていて、映画を見た次の日にしばらくそこで本を読んだ。水上タクシーが川べりを流れ、皆実の生まれ変わりのような痩せた雀が傍を寄り添った。

この映画を見た日、原水禁大会の青年集会である青年が訴えた。「私たちは一昨年被爆60周年と言うことで証言者活動をし、参加者に一定の感動を与えました。しかし、60周年はあっても70周年はない。被爆者は次々と高齢化しており、体調的にも次があるとは思えない。単に「継承」といっていてはダメだ。継承を深化させなくては。私たちにはもう時間はあまりない。」この20年は被爆者が次々と現れる20年だった。子供の結婚就職のために黙っていた被爆者がもう言ってもいいだろう、ということで言葉を発し始めたのである。しかし一分一秒を争う。国は今からでも原爆訴訟で認定された「被爆者が原爆症である」という決定に対する上告を取り下げるべきである。

追記
この記事に関していえば、上に書いたことは独りよがりな記事でした。お詫びします。
この下のコメント欄を、特に広島市民がこの映画を見た感想を書いているコメントをお読みください。この映画の思いは、実にストレートに伝わっているようです。






最終更新日  2007年09月15日 03時08分32秒
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