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2007年11月12日
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手塚治虫傑作選「瀕死の地球を救え」
手塚治虫全集は400巻ある。だからこそ、このようなアンソロジーも可能なのだろう。

この本のことではないけれども、アンソロジーといえば、「華麗なるロック・ホーム 」(河出文庫―手塚治虫漫画劇場)という文庫本がある。手塚はスターシステムを採っていたので、 このようなアンソロジーも可能だったのだ。ただし、このシリーズ、ヒゲオヤジやランプも出たが、この本が白眉だった。ロックの名前は「バンパイヤ」の悪役で一挙に有名になったが、実は彼のデビューは「ロック冒険記」の主役であり、少年スターだった。しかしやがてケン一くんにほとんど主役の座を取られるようになり、この一作で「マクベス」の悪を借り、間久部禄朗として悪役スターとして再生を図る。以後「人間的な」悪役として手塚マンガでさまざまな活躍をするようになる。このアンソロジーには、枚数の関係で入っていないが、「火の鳥未来編」では核戦争の放射能の嵐の中、最後に残った人類として死ぬ場面がある。助演男優賞ものであった。

話がずれた。この本は環境をテーマにした手塚のアンソロジーである。「ガラスの地球を救え」という本の中で、手塚はこのように言っている。「地球は今、息も絶え絶えの星になってしまいました。」手塚の科学の眼はずいぶん前から環境破壊に目が行っていました。そして首尾一貫していました。それはこの本を読めば分ります。編者は明記されていないが、隠れた名作を発掘しています。

この中で、「ブラックジャック」から二編、初期「鉄腕アトム」から一編が取られている。手塚作品は八割がた読んでいると思っていたが、初見あるいは全く忘れていた作品ばかりだった。

「ブラックジャック」の「ジャンゴ」(1976)は一編の映画の原作にしてもOKの名作。「鉄腕アトム」の「赤いネコの巻」(1953)では、開発の名の下に武蔵野の自然を破壊することを告発しています。

この本に、「海の姉弟」(1973)という作品が載っています。沖縄名護湾にある小さな漁村で海女をしながら仲良く暮らしていた姉弟の物語です。開発公社の社長を信頼し嫁に行った姉が開発のためにサンゴの海が死んでしまう、といって工事をとめるために海の中で死んでしまいます。弟は「だからぼくがだからぼくがいったんだ。ヤマトンチューに気を許すなって」といいながら助けに行きますが、時遅し。「だれも彼も出て行けーっ」「人殺しめーっ」と叫ぶ、写真で紹介したラスト場面で終わります。名護、ヤマトンチュー、二度と戻らないサンゴの海、人殺したち‥‥‥まるで現代の名護の辺野古の海のことを予見していたかのような作品です。

本屋で10分もあれば立ち読みできます。手塚の奥の深さを知ることが出来るアンソロジーです。






最終更新日  2007年11月12日 23時23分22秒
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