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カテゴリ:社会時評
先の若松孝二監督の「実録・連合赤軍」の記事の中で、私はあの結果がもたらした「反左翼宣伝」が学生運動や市民運動にもたらした影響は甚大であると述べた。その一方で、同じころ、韓国では、民主化運動が高揚し、ついには独裁政権を倒した、とも述べた。簡単に比較はできないが、例えばBSE牛肉輸入規制緩和をめぐる市民運動を比べてもお隣の国とは、これほどの違いがあるのだ、ということを「薫のハムニダ日記」を見ることである程度は知ることが出来る。
高速通信の環境にある方は、薫さんの紹介するこの映像(現場の警察の姿(警察による暴力)-ロウソク・デモ)を見て、そこから数珠繋ぎ方式で今回の5月から現在に至る韓国の20年ぶりといっていい、「反政府運動の高まり」を映像で見てほしい。 警察に弾圧される市民運動のみの映像だと、「韓国は過激なんだなあ」で終わってしまう恐れがある。次の映像などは、韓国の市民運動が、まさに全国民的な広がりを持っていることがわかる。 この映像を見て欲しい。中学生たちが自主的にこのロウソクデモに参加していて、親たちもそれを応援している。中学生と思える女子学生が、大衆の前で堂々と演説をしている。日本ではとうてい考えられない光景である。 では、これを日本ではどのように報道したのか。 「反対派が激しい抗議活動」「100人が警察に捕らえられた」まるで「騒乱」が起きたかのような報道である。このような報道統制の中でわれわれは生きている。 赤軍派がもたらした「しらけ世代」は遠くに去った。あの衝撃を全く知らない世代が、いま「ロスジェネ」として頭をもたげようとしている。自分を「超左翼」といって何の違和感も持たない世代。「右と左の連帯」を簡単に言える世代。そのあっけらかんとした、いっぽうでは深刻な問題を抱えている彼らと連帯しながら、いつか600万人のデモを組織した60年安保の老人たちとも連帯しながら、韓国を越えたいなあ、と思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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