再出発日記

2008/08/08(金)20:29

タモリの弔辞全文

08読書(ノンフィクション)(25)

報道によってわかるのは、切り取られた恣意的な部分でしかない。 全体を見た上で評論するのがベストである。 評論を見て、見た気になるのは非常に危険だ。 だから、私は映画や本についての評論は、見たうえ、読んだ上でないと書かないようにしている。 タモリが赤塚不二夫の弔辞を読んだ。「私もあなたの数多くの作品のひとつです。」それは一面タモリの思いを代表してはいるだろう。けれども、それでタモリの思いをわかったような気になってはいけないと思う。その場にいれば弔辞の全文を聞くことができた。タモリの思いはその「全文」なのだ。これは一般に人の思想を論じるときの基本姿勢である。必ず原文に当たる。 ずっとあの全文を読みたかった。今日たまたまそれを見つけたので、紹介し、あの弔事について、「評論」したいと思う。 「私もあなたの作品…」タモリの弔辞全文(日刊スポーツ) 決して優れた文とは言えないけれども、想いのこもった名弔辞であると思う。 あなたの考えは、すべての出来事、存在をあるがままに前向きに肯定し、受け入れることです。それによって人間は、重苦しい意味の世界から解放され、軽やかになり、また時間は前後関係を絶ちはなたれて、その時その場が異様に明るく感じられます。この考えをあなたは見事にひとことで言い表してます。すなわち、「これでいいのだ」と。 これは一方で、タモリの生き方そのものでもある。タモリと話す人はどんな人でも、笑いがとれる対談になってしまう。しかも決して人を貶める笑いは絶対に取らない。あの話術は後世に残るだろうと思う。 その裏には強烈な反骨精神もありました。 と赤塚のことは、いっているけれども、ついには具体的には述べませんでした。タモリの中にそれは入っていないので、当然でもあるのです。 本当は全文をそのままコピーしようかと思いましたが、長くなるので省きました。

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