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2008年08月19日
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容疑者Xの献身東野圭吾 文春文庫
直木賞受賞作である。しかも今秋映画化。ついつい買って、一週間目。最後の半分はつい今さっきまで読んでいました。面白いことは面白い。けれども、東野圭吾の最高傑作ではない。結局は単なる謎解き小説に終わっている。私が湯川学「ガリレオ」シリーズよりも、『私が彼を殺した』『悪意』『眠りの森』などの加賀恭一郎シリーズが好きだということも影響している。

直木賞はやはり「白夜行」のときに上げるべきであった。ついでに言えば、萩原浩や北村薫にもさっさと上げるべきだ。

話がそれた。この小説は、こんな粗筋である。
花岡靖子は娘・美里とアパートでの二人暮らし。物語は靖子の元夫、富樫慎二が彼女の居所を突き止め、訪ねてきた事から始まる。どこに引っ越しても疫病神のように現れ、暴力を振るう富樫を靖子と美里は大喧嘩の末、殺してしまう。今後の成り行きを想像し呆然とする母子に救いの手を差し伸べたのは、隣人の天才数学者・石神だった。

最初に犯罪の首謀者が割れている。あとは探偵がどのように犯人を追い詰めるのか、と言う話だと思っていたら、やはりしっぺ返しをくう。意外性があるからこそ、最後まで本を置くことができないのではあるが、じつは最後はあまり意外性が無い。

これだと映画化されたとき、必ず原作より違う話になるはずである。そうでないと、原作を読んで映画を見た観客からブーイングが起こるだろう。そこで映画のラストについて推理してみる。

物語の鍵を握る石神哲哉には堤真一を配している。彼の演技の幅は広い。けれども一貫して朴訥な人物を演じているのでその路線で行くだろう。問題は北村一輝が柴咲コウの相棒刑事草薙俊平役になっていることである。原作では柴咲コウの役を草薙俊平がするのではあるが、草薙俊平は今回は独断でいろいろと動くので少し癖のある北村一輝を配したのだろう。となると、草薙俊平が暴走して石神を殺すことになるのだろうか。彼が一人で石神を追い詰め、石神は「計算通り」に自殺するのである。まあありふれた脚本ではある。

もうひとつの可能性は、石神は実は人間を愛したのではない。と言う結末なのであるが、これは十分「論理的」なのであるし、意外性はあるし、シュールなのだが、いかんせん、人間的ではないので脚本的にはイマイチである。

さて、結果はいかに。あと二ヵ月半後に分ります。この原作で、感動作は作れないと思うのであるが、果たして私を裏切ってくれるだろうか。






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最終更新日  2008年08月20日 00時57分48秒
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