再出発日記

2008/09/07(日)22:34

ブレカリアート~若者たちの現実と反撃~

労働(82)

雨宮処凛講演を聴いてきた。とはいっても、司会の人が設問をしてそれに答える形の公開インタビューみたいなものであったが、いつものように可愛い服を着て、設問に対して誠実にしかも早口で、抽象的ではなくて具体的に、自らの体験と自らの交友関係を元に、借り物ではない労働問題への提言をしていて、やはり現代労働運動の「前衛」にいる人だなあ、と正直に思った。 以下印象に残った発言をピックアップしてみたい。 今のホームレスは「親に頼れない」と言うのが共通点である。(岡山は親に頼れる人が多い、と言う司会の言葉に対して)今のホームレスは第一世代が40代。あと10年すると、親が死んで親に頼っている貧困層はみんなホームレス化する。 ブレカリアートと言う言葉はイタリアの落書きから頂いた。新自由主義のもと、イタリアでも同じことが起きている。そして韓国では88万ウオン世代と言うのだけれども、正社員の割合は50%。98年に派遣法が始まって20台の非正規は75%。このまま行くと5%だけが正社員ということになってしまう。 インディーズ系のメーデーは去年は四ヶ所、今年は14ヶ所に増えた。最初、彼らは知り合いではなかったけれども、ユーチューブで知り合って、次第とつながってきている。私はイタリアのミラノやドイツのベルリン、韓国に行った。世界と連帯したい。(来年のメーデーは100箇所になるでしょう、と言ったみたいな気がした。)イタリアのミラノは10年前では、10人だったけど、今は10万人になっている。 労組は労働問題だけではなくなっている。一人の人間に労働と福祉と借金の問題が重なっている。 DVD「自由と生存のメーデー2008」(約5分)を見る。楽しそうなサウンドデモ。性的マイノリティらしき人が「私を使い捨てにしないで」というプラカードを掲げている。 連帯は日本の金持ち以外の全人種が対象。高齢者、正社員‥‥‥。全部繋がりだしている。 (ロックコンサートには何万にも集まるけれども、デモに集まる人は少ない、と言う会場に質問に対して)若い人は「俺も苦しんだ」と言う人と、パッシングする人と二極化している。社会のせいにしてしまうと勝ち組になる可能性を手放してしまうと思っている。一人ひとりが分断されている。小さいときから競争社会に放り込まれ、そういう人にはプライドの問題がある。なかなかそこに突っ込んでいけない。 「生き地獄天国」の感想に書いたように、きちんと処凛さんから「再出発日記」宛てにサインを貰いました。

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