再出発日記

2008/09/29(月)18:21

「アイアンマン」アイマイな評価

洋画(08)(38)

兵器産業のトップが、実に簡単に「わが社の兵器が、若い兵士の命を奪った(のを見た)。もうわが社は兵器を作らない」と宣言する。やっぱり自分が命からがらの「体験」をするということは大切。 監督 : ジョン・ファヴロー 出演 : ロバート・ダウニー・JR. 、 テレンス・ハワード 、 ジェフ・ブリッジス 、 グウィネス・パルトロウ 、 ショーン・トーブ 、 ファラン・タヒール 、 レスリー・ビブ 今までのアメコミヒーローものは、ヒーローとは何か、正義とは何か、で悩むものが多かった。たまにまったく悩むことがない「ファンタスティック・フォー」なんかもあったが、その場合は彼らは何の疑問もなく「アメリカの正義」を体現する者たちであった。ところが、この主人公は悩まない。そもそも彼にはヒーローの自覚はない。おそらく。自らの会社の経営方針を修正したいというだけで動いた二代目のボンボン社長なのである。ひとつ違うのは天才的なメカニックであるために、たとえ今までの目玉商品を全部つぶしても新たな価値を彼自身が創造できるだろう、と想像できるところである。だからたぶん会社はつぶれない。彼は自由だ。目的はテロ組織に流用されている自社の兵器を壊すことだけ。それがともかく、「アメリカの敵」テロ組織へアメリカの産業が兵器を売っていたことへの強烈な皮肉にもなっている。 普通の人間が主人公で、機械をバージョンアップして相手をやっつけるという筋たては大変楽しいものだった。 ロバート・ダウニー・JRが能天気で才能がある二世駄目社長を見事に演じている。(彼の地?)。久しぶりのオスカー女優グウィネス・パルトロウがいい味を出している。 明るく反体制のヒーローものになるのか。実はまだよくわからない。彼はアメリカの兵器産業については自ら批判しているのだが、友人もいる米軍自体は敵に回してはいない。だからアフガン侵攻も基本的には賛成のように思う。2010年の続編は一体どうなるのか。それはこの秋の大統領選にかかっているのかもしれない。最初この記事の題名を「楽天的反体制映画「アイアンマン」」にしようと思ったのだが、それは楽天的すぎるかもしれない。次回を見て決めたいと思う。また、それとは別に、どうもマーベルコミック主人公総登場映画である「アベンジャーズ」(2011年予定)の主要登場人物にこのアイアンマンがなりそうだ、という情報も得ている。漫画の筋から言うと、その時はどうも体制側に彼は就任するらしい。この映画の評価は保留させてもらいたい。

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