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カテゴリ:邦画(08)
こんな映画作りも出来るんだ、感心した。
監督 : 前田哲 脚本 : 小林弘利 原案 : 黒田恭史 出演 : 妻夫木聡 、 原田美枝子 、 大杉漣 、 田畑智子 、 池田成志 、 戸田菜穂 4月、6年2組の先生は宣言する。「この教室で豚を飼って、みんなで食おうと思います」26人の子供たちは(最近の小学生って、26人学級なんですか?私のときは45人学級だったような‥‥‥)最後の『食う』というところをどれだけ重く受け止めたのかわからないが、「かわいー!」の一点で団結してその提案に乗る。 どこまでプロットか、どこまでドキュメンタリーなのかわからない。当初はもっとドラマを想定していたのかもしれない。けれども途中で、うまくなじめない転校生のことや、PTAの苦情や、女の子のPちゃん連れ去り事件などが起きるけれども、さらっと流れて盛り上がらない。転校生の女の子は唯一の演技経験者のように思えるが、途中から全く1/26として扱っている。むしろ26人の中で存在感を浮かび上がらせるのは、他の子供たちなのであった。 卒業まで150日をきったある日、Pちゃんをどうするのか、学級会議が開かれる。子供たちに渡された脚本は、結論を自分たちで決めろ、というものだったという。非常に質の高い民主的な議論が始まる。何が質が高いのか。彼らの理論か。いや、違う。感情の堂々巡りをしていたと思う。あまつさえ場外乱闘さえ始まった。しかし凄いのは一人ひとりが立派な『自分自身の意見を持っていてそれをきちんと表明できた」ということだ。先生はその間ずっと黙っていた。先生は途中でコメントを出すけど、それで教室の空気は動いたりはしない。 映画を観る前、私は結論を持って臨んでいた。 一応言っておくと、「食べるべきではない」ということだった。確かに、人は豚肉を食べて生きている。けれども予告を見る限りでは、あれは豚肉ではない。ペットだ。ペットは食べることはできないだろう。 終わってみていえるのは、私の事前の考えは26人が真剣に考えた経過にはとうてい及ばなかった。ということだ。 私の同僚の女性は「今年のベスト映画だ」と言っていた。彼女は「食べるべきだ」という意見です。大人の議論をしばらくしましたが、『難しいね』ということで終わってしまいました。子供たちはやはり難しい課題に取り組んだのです。 彼女の言うには、最後の決を採ったときに、実はあの男の子は『殺さない』派に変わっていたのではないか、という意見でした。その可能性はあります。でも、じゃあ誰が『殺す』派に? これは食育、だけの映画ではない。 日本では大変遅れていて、世界では常識となっている教育、自分で考える力をつける、という教育である。『人間は何のために生きているの?』と問わずにはいられない映画である。 さて、今年はこれで映画は見納め。 日比谷の派遣村の様子 17時30分から夕食はじまりました。 力そば、バナナ、かやくご飯に長蛇の列。 ただいま入村者約120、相談件数30。やはり状況を反映した様相であります。 明日の朝食は9時からの予定です 2008年12月31日(水) 17:46 JST 年の瀬に私の方はやっとゆっくりしました。(掃除できなかった !) お昼は水島喜楽園でラーメン。ずっと280円(税抜き)を守っていたのに、340円(税抜き)に値上げしていた。けれどもいつものようにこってり、チャーシューも三枚の美味しいラーメンで、ごった返していました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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