再出発日記

2010/06/03(木)22:22

「姿三四郎 最長版」

邦画(09~)(121)

今日で二週間の最低賃金生活が終わりました。約6000円弱の赤字に終わりました。毎年言っていますが、食べるだけならば、予算以内で終わらすことは出来ました。しかし、生きるということは、「食べるだけ」ということではないのです。それは気持ちの問題を言っているのではなくて、物理的なことを言っているのです。具体的には、病院に通って4000円弱、突然台所の蛍光灯が切れてそれを買ったのですが、量販店で買ったにもかかわらず1480円もかかったこと。これは生きるためには必要不可欠の出費です。 詳しくは、また後日書きたいと思います。 去年はレンタルDVDに、最賃期間でも1000円近くかけましたが、今年はひかりTVに契約したということもあり、TVで昔の映画三昧でした。 日本映画専門TVで黒澤明特集をしていて、その一番目は「姿三四郎」のそれも最長版でした。黒澤「姿三四郎」は検閲によって大幅にカットされています。この間、ロシアで12分間の失われた映像が見つかったらしい。それを本邦初公開で見たわけである。(91分になる) 見つかった部分は画像が荒い部分。たぶん桧垣源之助(月形龍之介)がネチネチと村井半介(志村喬)の娘小夜に言い寄るところや、桧垣が村井の代わりに姿と試合がしたいと警察所長を使って詰め寄るところだと思う。あまり全体には影響のないところではあるが、桧垣の粘質性不気味さが良く現れたところである。 この映画は(黒澤映画の特徴でもあるのだが)動と静の緩急が素晴らしい。 特に素晴らしいのは冒頭矢野正次郎(大河内伝次郎)への闇討ちの場面、そして有名な姿(藤田進)が寺の池に飛び込む場面である。残念なのは、姿が飛び込む直前矢野が柔道の真髄とは「○○である」と言ったところがついにカットされたままであるということだ。姿はそれに反発して、「先生が死ねといったら死にます」と言って池に飛び込むのではあるが、柔の道の何たる過を説いたこの場面がないと竜画点睛を欠く思いではある。その真髄とは、1943年の段階、時代に合わない言葉だったのだろうか。

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