|
カテゴリ:平和運動
中東の片隅で、日本代表がやってくれました。
同じく中東の片隅では、ツィッター革命が進行中なのだそうですが、遠く日本では午前0時から3時にかけて「「川島!!」「もう勘弁してくれ~」「あと15分、いけ~!」「よし!!!!!!!!」「決めちゃえ!」「優勝!!!!!!!!!やったー!!!!」という、普通ならばなにやらわからん呟きが、共通言語として日本中を飛びかっていました。平和ですね。 この二週間、3-4日おきに生活リズムを崩していた私の生活も立て直さなくてはいけません。 ところで、茨木のり子さんの文庫版「倚りかからず」にこの様な詩があります。 一部抜粋します。 「君が代はダサいから歌わない 試合の前に歌うと戦意が削れる」 <ダサい>がこれほどきっかりと嵌った例を他に知らない やたら国家の流れるワールドカップで 私もずいぶん耳を澄ましたけれど どの国も似たりよったりで まっことダサかったねえ 日々に強くなりまさる 世界の民族主義の過剰 彼はそれをも衝いていた 球を蹴る人は 静かに 的確に 言葉を蹴る人でもあった 「球を蹴る人-N・Hに-」 中田英寿は君が代を歌わなかった。現代の日本代表はどうだったのだろう。韓国戦のときに注意してみた限りでは、全員唇が動いていたようだ。けれども、誰一人として大声で歌っているものはいなかった。あえて言えば、現代の日本代表は全員呟くように君が代を歌っていた。 君が代・日の丸訴訟が第二審で敗訴した。 詳しくはまろ0301さん が書いてくれています。 まろさんがコメントでも書いていますが、国会で、「国旗・国歌法案」が通過した時、付帯決議として、「強制しないこと」という一項がわざわざ付け加えられています。それを忘れて裁判官は自らの保身の為にこんな判決を書くようでは、何かをいわんや、です。 法を守る立場の人間のこの決断は許されませんが、日本代表が呟くように歌ったのを非難する気になれません。現代のマスコミやネット右翼を見ていると、口を真一文字に結んだだけで大きく騒がれることが十二分に予想されます。勝負に集中したい彼らには、そんなことは避けておきたいことにちがいありません。「戦意が削がれる」けれども、損得を天秤にかけたならば、歌う真似だけでもしたほうがマシだと考えても非難できません。 国家を背負って闘っているんじゃない、自分のため、日本のサッカーのため。そんな彼らの呟きも聞こえてきそうだ。 日本の為に国歌を歌っているんだ、と堂々と胸を張る若者の何割が「君が代」の意味をはっきりと答えられるというのだろうか。私の昔の同僚は「どうして君が代拒否とかするんだろうか」と素朴に聞くから、「君が代って、どういう意味か知っている?」と聞いたら、本気で分りませんでした。30台のいい大人なんですよ。きちんと説明したら、簡単に拒否も納得に変化しました。ここまで単純でなくても、日本=天皇ぐらいに軽く考えている若者も多いだろうと思う。 保身主義の裁判官を包囲するような、若者のツイッター革命は日本では起きないものだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[平和運動] カテゴリの最新記事
|
|