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2011年09月05日
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カテゴリ:湯浅誠

「活動家一丁あがり!社会にモノ言うはじめの一歩」湯浅誠 一丁あがり実行委員会著 NHK出版新書

この新書が出たのが、ちょうど震災直前だった。よって、まったく注目されないまま五ヶ月が過ぎている。ここには湯浅誠の『活動家論』が書かれている。

それと同時に、NHKスペでも一度やったと思うが、もう三年目を迎えている湯浅たちが始めた「活動家一丁あがり!講座」の活動記録が残されている。

会社人間に疑問を持った女の子、派遣切りされた青年、人工授精によって生まれた子供の声を伝えたいと明確な意思を持って講座に参加した女性、等々さまざまな『若者』が参加しているこの講座の内容よりも、彼らの『成長』がまぶしい。

この本は注目されなかった。けれども、世の中は確実に「活動家」という意味の『転換』がなされているきがする。

湯浅たちがこの講座を立ち上げた動機は、単純である。かって学生運動をしてきた年配の人たちは「今の若者はこんなにひどい目に遭っているのにデモのひとつも出来ない」と嘆く。しかし、若者たちはそのデモのやり方さえ知らないのである。だから、居酒屋で管を巻くこともできなくなった若者たちはネットにはけ口を求める、それさえも求められなくなったとき秋葉原事件が起きる。

私は別に活動家じゃないけど、幸いデモ申請をしたことがある。する前とした後ではデモに対する認識がまったく変わった。この本はデモ申請マニュアルはまったくか書かれていないが、私の経験を少し書く。

デモは多くは権力に対して『もの言う』行動である。もちろん憲法が保障する「発言する権利」である。だからそもそも、警察に申請に行くということさえ知らなかった。でも、デモは車道を占拠して歩く行動だから申請をしておかないと「違法」になってしまうのだ。先ずは地元警察の『交通課』に行くのである。親切な課長さんならば、丁寧に申請の仕方を教えてくれるだろう。お役所なので、書式に乗っ取ってひとつのミスも無く書かねばならない。けれどミスはたいていあるから、印鑑を持っていくのは必須である。ちょっとしたデモならば、数十人の警官が動員される。けれども、デモは無料である。いやあ、憲法ってすごいんだ、と思う瞬間である。ところが、ビラまきでたった30分街頭を利用するには何千円もお金が必要になるという矛盾にも、やがて気がつくのではあるが、それはまた別の話。

課長さんが対応する。世間話の合間にデモする組織の様子それとなく訊いてくる。こちらも愛想よく応対しながら、大丈夫な情報だけは教えてあげる。警察と敵対していては、デモは出来ないからそれぐらいはサービスだ。びっくりするのは、デモ申請をして『それを許可する』のは警察ではないのだ。課長さんが「ちょっと待ってね」というので別室で待つ。課長さんが私の申請書をファックスをして許可を待つのは、その県(?)の『公安委員会』である。課長さんが電話を受けてまるで部下のようにぺこぺこしている。どうして公安がそんなにえらそーにしなくちゃならないのか、と私は思う。

マスコミ対策は大切だ。マスコミには絶対こちらから情報を流す。マスコミがあっちから情報を拾って取材に来ることは絶対にない。記者クラブにチラシを置いてくるくらいはしておいたほうがいい。でも、取材にさえ来ない確率は高い。

等々のことは、知っている人は知っているが、知らない人は発想さえもしない。そういう技術的なことはおそらくこの講座で出てくるに違いない。でもこの本はそれ以前のこととそれ以後のことを書いている。

そもそも「活動家とは何か」「活動として何をしたいのか」「活動してどうだったか」。

湯浅さんは「活動家」をこのように定義する。

私は一言で言えば「場をつくる人」だと定義している。活動家といえば、デモ、ストライキ、集会、街宣……と、経験のない人は物騒に感じ、どうしても敬遠したくなる言葉を連想するだろうが、それらはすべて、場をつくり、場への参加を呼びかける行為にほかならない。その「場」とは、人々が受け容れられる場、立ち上がる力を身につける場、自由な意見交換が担保され、アイディアが湧き出す場だ。

「活動家」という言葉を使いながら、そのイメージを変えようと思った。


と、述べているように湯浅が「活動家」を名乗るのはかなり「自覚的」「戦略的」である。私は湯浅のこのような発想が大好きだ。

この講座は、(当たり前だが)松下政経塾みたいな「活動家のエリートを育てる」塾ではない。みんなすこしづつ何かを掴み、卒業していく。

かつて加藤周一は、日本社会の特徴を労働組合や政党など大きな社会批判組織は弱いが、一方では無数のコミュニティ組織があることの強みを指摘した。そして、それを活かす方法として「九条の会」を立ち上げた。

日本には若者組等々の伝統もある。「活動家」はいつでも育つだろう。もうすこし「自覚的」になれば。






最終更新日  2011年09月06日 00時12分28秒
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