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2011年10月12日
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「失敗学のすすめ」畑村洋太郎 講談社文庫

大きな失敗が発生するときには、必ず予兆となる現象が現れます。ハインリッヒの法則に従えば、ひとつの大失敗の裏には現象として認識できる失敗が約30件はり、その裏には「まずい」と感じた程度の失敗とは呼べないものを含めて300件もの小失敗があるからです。
(略)しかし現実には、こうした失敗の予兆は放置されることがほとんどです。なぜなら失敗は「忌み嫌うもの」であり、できれば「見たくない」という意識が人々の中にあるからです。(p89)


この本には、いわゆる失敗の種類、原因、対策のほとんどが網羅されていると思ってよいだろう。

たとえば、第三章「失敗情報の伝わり方、伝え方」のところでは目次だけでも、我々には「そのとおりだ」ということ、管理者には「耳のいたいこと」が並んでいる。曰く、
失敗情報は伝わりにくく、時間が経つと減衰する。
失敗情報は隠れたがる。
失敗情報は単純化したがる。
失敗原因は変わりたがる。
失敗は神話化しやすい。
失敗情報はローカル化しやすい。
客観的失敗情報は役に立たない。
失敗は知識化しなければ伝わらない。
六項目による記述。
当事者が記述できないときはどうするか。
決して批判をするな。


問題はこれをどのように生かすかにかかっている。

私は著者が失敗を学門にまで高めた功績を認めつつも、もっと厳密にそれを実行することを求めるものである。それには理由がある。

そもそも、この本を買ったのは畑村氏が菅元首相が組織した第三者機関「事故・調査委員会」の委員長に就任したからである。今年中に中間報告を出す予定になっている。この委員長はどこまで「頼りになる」か見極めたかったのである。

この本を読む限りでは、未曾有の原発災害が二度と起きないための処方箋を畑村氏が強いリーダーシップで出し切ってくれるだろうと期待できる内容である。ところが、今はそれに私は懐疑的だ。

この感想を書くに当って、調査委員会の動きを調べたが、ほとんど聞こえてこない。それどころか、第一回の6月7日の会合のときに畑村氏はこう言っているのである。
「原因究明の動作ができなくなってしまう」として「責任追及は目的としない」としたのである!!!!
なるほど、責任追及を始めれば、歴史的には中曽根や正力、あるいは安保体制そのものにまでふみこむ必要があるだろう。それは確かに難しい作業になるかもしれない。しかし、第七章「致命的な失敗をなくす」の章で著者は「リーダーにより失敗は三倍違う」とかいているのだ。リーダーの失敗を問わないで、どうやって本当に建設的な提案ができるというのか。

私はせめて中間報告で、来春から始まるだろうストレステストに対して本格的な建設的提案をしてくれることを望む。






最終更新日  2011年10月12日 22時26分07秒
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